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サラリーマンの彼氏が突然ホストに。彼女が「住む世界が違う」と感じた瞬間

暮らし

生活リズムの違いで気持ちが離れて

 桐島さんは必死に考え直すように説得したようですが、彼の決意はとても固かったようです。

「あっという間に会社を辞めてホストになってました(苦笑)。私は水商売の経験もないし、正直引いてましたね、『何やってんだコイツ』って。別にホストが悪いとかじゃないんですが……」

 それでも交際を続け、3年が経過。その頃から少しずつ気持ちがすれ違っていきます。

「私は事務職で毎日20時に仕事が終わり、土日が休み。でも彼は平日休みだし、毎日深夜2時過ぎに仕事が終わるんです。たまの休みがあっても、お客さんを優先して遅れてくることも増えてきたんです。昔は時間にキッチリしてたのに……」

宣伝トラックに彼の姿が…

 どんどん髪型や服装は派手になり、終始スマホでお客さんと連絡を取り続ける彼に、桐島さんはゲンナリしてきたといいます。

「やたら高いアクセサリーや洋服を買うのに、貯金を全くしてないのも気が滅入りました。いくら稼いでいたとしても、私の価値観だと受け入れられない。数万円でも貯金してる人のほうが好きです」

 時間にルーズな点や金銭感覚の変化、「いくつも思う所はあった」と、桐島さんは言います。しかし、決定打は街中を走る「宣伝トラック」でした。

「新宿でお茶してたら、ホストの宣伝トラックが走っていたんです。友人が『あれ、彼氏じゃない?』って指をさしたんです。まさかと思いましたが、彼でした。いつの間にか相当な売れっ子になってたんです」

住む世界が違うと痛感

ナルシスト

 それを見て、桐島さんは別れることを決意します。

「すごく頑張ってるのは分かるんですが、あまりに住む世界が違うと思って。私や同世代の男性よりも全然稼いでるし、キラキラしてるんだけど、私は平凡な人間なんで理解できなかったです。

 以前は『イケメンな彼氏がいる』と羨ましがられましたが、歳をとるにつれ、『彼氏ホストなの?』と困惑されるようになりました。私の生きる世界ではホストはあんまり評価されないし、彼の生きる世界では私なんて地味などこでもいる女だと思います」

「ホストになった溝を埋められないまま終わりました」と話す桐島さん。この経験を経て、男性と付き合う際には顔よりも“安定”を優先するようになったそうです。

<TEXT/吉沢さりぃ イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。近著に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)がある。『日刊SPA!』『BLOGOS』などで執筆。趣味は飲酒
Twitter:@sally_y0720

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