東京と広島で「同じ地名」が…28歳会社員がホテルの予約を間違えるまで
経理の女性社員から責められる…
ホテルはその場で改めて予約。直前でも問題なく手配でき、事なきを得ましたが、問題は間違えて予約してしまった東京のホテル。当日でしたからキャンセル料は当然100%となり、事前にカード決済していた分は1円も戻って来ませんでした。
「払ったのは1万4000円ちょっと。ウチの会社は出張の場合、行き先に応じて既定の出張額が支給され、いちいち清算しなくてもいいのですが、このときはキャンセル料を合わせると出張手当をオーバーしてしまいました。
最初は自分で負担しようと思いましたが、課長に『そこまでする必要はない。超えた分もちゃんともらえる』と言われたので出張から戻った後、経理に事情を説明したんです」
しかし、彼の対応をしたのは大賀さんより二回り近く年上の女性社員。最終的には認めてくれたものの「キャンセル料は通常の経費と処理の方法が違うんです!」「これはあなたのミスによる損失です!」など厳しい口調でお説教を受けることになってしまいます。
今となっては飲み会の笑い話に
「課長が途中で来てくれて一緒に頭を下げてくれたことで解放されましたが、『今後は絶対にこういうことがないように』とキツい口調でクギを刺されました。でも、経理の立場からすれば当たり前のことですし、そもそも自分が確認を怠ったのが原因です。私はただ謝罪と反省の言葉を口にすることしかできませんでした」
課長は「あそこまで言わなくてもいいのにな」と同情してくれたそうですが、部署内の飲みの席では「そういうばこの前の出張のとき……」と彼のミスを酒のネタにして笑っていたとか。
「一緒に謝ってくれたときは頼れる上司だと感謝の気持ちでいっぱいでしたが、心の中で前言撤回しました(笑)。まあ、おかげでそれ以降はちゃんと何度も確認するようになりましたし、後輩にはこの失敗談を交えながら気をつけるように話してますけどね」
とんだ赤面エピソードになってしまいましたが、彼や職場にとっては注意喚起を促す、良い教訓になったようです。
<TEXT/トシタカマサ イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>