元Jリーガーが100万回再生の人気YouTuberに「当初批判の声が9割だった」
サッカーYouTuberの苦労は誰よりも分かる
「楽しい部分は、指導者でも選手でもなく『YouTuber』という特殊な立ち位置からサッカーにかかわれることですね。たとえば、現役の高校生たちと一緒に練習したり、サッカー以外のエンタメ系YouTuberの方々と接点を持てたりと、いつも刺激を受けています。
ただ、苦労も多いのは事実です。動画にはサッカー界のゲストを招くことも多いのですが、そのキャスティングがいつもうまくいくとは限りません。また、動画をアップするうえであまりマネタイズや数字のことは気にしないようにしているんですが、人間なのでどうしても数字が気になってしまって……」
となると、やはり「マネタイズはどうなっているのか」が気になってしまうが――。
「経費もかかりますし、現状のチャンネル登録者数や投稿頻度だとマネタイズが難しいのも事実ですね。一応、僕もマネタイズはできていますし、稼げるに越したことはないですが、もともとこのチャンネルをマネタイズする気はありませんでした」
マネタイズより将来性を重視している
那須さんがYouTuberとして目指しているのはYouTubeだけで稼いでいくことではなく、「サッカー界への貢献」だという。
「いまはYouTube以外の事業の軸を育てている最中ですが、YouTubeのおかげで多様な仕事の依頼が入ります。こうした活動を通じてサッカー界に貢献していきたいですね。最終的なビジョンとしては、サッカーチームのメインスポンサーなどになれればいいなと。そのためにチャンネルを大きくしていろいろ学ぶ必要がありますし、動画制作費は惜しまないんです」
昨今はYouTubeの注目度も高まり、現役、引退後問わず「サッカー選手YouTuber」も増えてきた。こうした同業の後発YouTuberはライバルなのか、それともサッカー界を盛り上げる協力者なのか。
「サッカーYouTuberが増えるのはいいと思います。ただ、せっかくやるからには、世間のいわゆる『トップYouTuber』のように、サッカー系YouTuber同士のコラボがエンタメのトップに常に入れるように切磋琢磨していきたいですね。また、自分もいろいろ苦労してきたので、『これから大変だろうな……』とは思います。現役で動画をあげるツラさも、上手くいかない部分もわかるので」