「負けを認めたな」突然の“マウンティングLINE”で弟と絶縁する一歩手前に
絶縁寸前…兄弟の話し合いの果てに
「行く前は絶縁もあるなと思って覚悟していきました。直接何が気に入らないのか、結婚しているのがそんなに偉いのかと、問い詰めていったら、あいつ、泣いたんですよね……。まさか泣くとは思っていなくてびっくりですよ」
実はSくんは、昔から密かに勉強ができる兄貴・久野さんことを尊敬していたのだそう。そして上京して東京で活躍している久野さんに、嫉妬心を抱くようになったのでした。
結婚ということでしか兄を越えられていないと思い、そこでマウントを取ることに一生懸命になってしまったというのです。話し合いで分かったSくんの気持ちに嬉しさを感じた久野さんは、イチから兄弟の関係を作り直そうと決めました。
兄弟の仲が復活する
そこで、2人はしっかりと話し合いをし、それぞれ対抗意識を燃やしていたことを謝り、和解します。
「本当は僕も、弟とは仲良くしたかったんですよね。嫌われていると思いこんでいただけなのかもしれません。最近は『いつ帰ってくるの?』『相談したいことがある』なんてLINEをしてて、とてもかわいい弟になっていますよ」
子供の頃からお互いに意識していた2人が、大人になってようやくわかり合い、そして歩み寄ろうとしていることに久野さんは大きな喜びを感じているそうです。実は2人の仲を心配していた両親も、今は安心してくれているとのことでした。
「今まで兄貴らしいことをほとんどしてあげられていなかったので、これから少しずつ弟の望むことをしていけたらなと思っています。もっと早く話せばよかったとも思いましたが、今この歳だからこそ、お互いを理解できたのかもしれませんね」
<TEXT/つる>
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