KFCとコメダ珈琲から学ぶ「コロナでも業績を伸ばす企業」の特徴
2020年は多くの企業にとって非常に厳しい1年となってしまったことは、もう言うまでもないことだろう。新型コロナウイルスによって経済は大打撃を受け、倒産する企業も少なくない。
間もなく2021年という新たな1年がスタートするが、どのような企業が2021年を生き抜いていけるのだろうか。2021年の動向を経営コンサルタントの森泰一郎氏が分析。コロナ禍においても企業が躍進するためのポイントを紹介したい。
ワクチンに期待も副作用が懸念
はじめに、2021年も2020年同様にコロナの影響を大きく受けることになるのだろうか。現在、コロナワクチンの実用化が進んでおり、日本国内においても2021年3月には接種がはじまる予定となっている。ワクチン接種が進むことによってコロナの脅威が弱まることを期待する人も多い。
しかし、この点において森氏の見通しは決して楽天的ではない。
「2021年内にワクチンが普及したとしても、状況が急激に改善する可能性は低いと考えています」
コロナワクチンは通常の新薬と比べると異常とも言える速さでの実用化となっている。そのため未知数な点も少なからずあり、その懸念のひとつとして副作用があげられる。急速にワクチンの接種が進むかはまだわからない。
本格的な回復は2023年?
森氏はもう1点の懸念も指摘する。
「イギリスのフィナンシャル・タイムズ紙のインタビューでアメリカの国立感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長が指摘していたように、1回のワクチン接種で未来永劫安泰かというと、そうではないかもしれない。インフルエンザワクチンのように、毎年接種しなければならない可能性もあります」
出口が見えない日々の中で、どうしてもアフターコロナを待望してしまうが2021年での劇的な回復に期待を寄せすぎないほうがよいだろう。
森氏は「回復は早くても2022年、本格的な回復は2023年を見込むことが現実的な路線」と分析している。