「大手だから大丈夫」は危険。“転職のプロ”が語る生存戦略/moto×たいろー
ー[超戦略的転職論]ー
新型コロナウイルス感染症に起因する失業者、いわゆる「コロナ失業」の増加が止まらず、雇用危機には拍車がかかっている。このまま今の会社にいていいのか……。
先の見えない将来不安から、転職によるキャリアチェンジを漠然と考えるサラリーマンも多いだろう。しかし、「不安だから」と、場当たり的なアクションを起こすのは避けるべきだ。
そこでSNSを中心に「転職の論客」として名を馳せる2人による対談短期連載をスタートする! 計5回の転職でキャリアを積み上げ、著書『転職と副業のかけ算』がベストセラーになったmoto(戸塚俊介)氏(@moto_recruit)。
そして、“ユニコーン企業(時価総額1000億円超の未上場企業)”を渡り歩き、そのキャリア観や仕事論によってファンを増やしている、たいろー(森山大朗)氏(@tairo)だ。2人の“転職のプロ”が説く「ウィズコロナの時代に生き残る術」とは――?
「実質的に失業」している人の傾向とは?
たいろー:数年前から「AIに仕事が奪われる!」といわれていましたが、それとは比にならないスピードで、新型コロナが雇用を奪っていますね。
飲食業や観光業はモロに打撃を受ける一方で、インターネット業界には絶好調の企業も多い。「発展と衰退」が同時進行で起こっているので、リーマン・ショックなど過去に発生した経済危機とは毛色が違います。
moto:ビジネスモデルによって影響の受け方に差がありますよね。新型コロナで好影響を受けている業界に転職した人は、キャリアアップに成功している印象もあります。
「不況で転職できない」と環境のせいにしても何も始まらないので、自分の頭で考えることが大事。それができる人はコロナ不況でも順当にキャリアを積み上げています。反対に、「ウチの会社は大手だから大丈夫だろう」と、何の根拠もなく安心しているのは危険だと思います。
社内で「実質的に失業」している人の働き方
たいろー:今、世の中で起こっていることを「ただの災害」と思っていると、いずれ痛い目に遭いかねない。
「会社がリストラに動くまではじっとしていよう」と考えていては、実際にアクションを起こす頃には手遅れになるし、そういった人はすでに会社内で「実質的に失業している状態」になっている可能性すらあります。
moto:新型コロナに関係なく、ここ数年、大企業でも大規模な早期退職募集が行われたり、ジョブ型雇用に移行していったりと、小さく起きていた変化がコロナで加速した、というのが正しい気がします。今に始まったことじゃないんです。