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年収差は最大200万円に!「正社員と非正規」の大きな違い

ビジネス

リスクとリターンを選択できる時代に

社畜太郎:大手広告代理店の電通で、一部の社員を業務委託に切り替えて個人事業主化するってニュースが話題になったけど、あれは?

坂田:成果報酬なので、優秀な人には理想的な働き方です。また、自発的に取り組んでもらえるので、企業の収益にもプラスになります。でも、納税を自ら行うのはもちろん、能力がないと仕事が回ってこないので収入が減るなど、すべてが自己責任になります。リスクとリターンを天秤にかけて、選択できる時代になったということですね。

安藤広大(組織マネジメント専門家):会社の立場からすると、個人事業主化が広がっていく代わりに、所属意識が薄れる可能性があります。結果、その会社の成長を支える人が減ることも考えられるので、必ずしもプラスばかりとは言えないでしょう。

会社のギモン

キャリアアップなどの積極的な理由で副業を許可する企業がわずかながら増えつつあるが、現状は「社員の収入増に繋がる」「特に禁止する理由がない」などの消極的なものが多い

社畜太郎:最近は副業OKの企業も多い気がする。普通は社員に他社で働いてほしくないと思うんだけど、違うんですか?

坂田:新型コロナなどの影響で業績が悪化しているため、減った給与分を自分で補塡してもらうために副業を推進する会社も少なくありません。ただ大手企業でも、人材育成や人脈形成の意図から、進めている場合もあります。不安定な時代だからこそ、副業で見聞を深めておくのは、会社にとっても、社員にとっても、悪い話ではないんですよ。

<取材・文/栗林 篤 藤村はるな イラスト/今井ヨージ 図版/松崎芳則>

【坂田岳史】
中小企業診断士。1961年、京都府生まれ。18年間コンピュータ業界で活躍し、現在はIT経営コンサルタントとして活動。会社の仕組みにまつわる著書を多数執筆している

【安藤広大】
組織マネジメント専門家。1979年、大阪府生まれ。早稲田大学卒業後、NTTドコモに入社。転職を経て’15年に識学を設立。コンサルティング実績は1600社超。著書に『リーダーの仮面

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