30歳ホテルマン、コロナ禍で冬ボーナスゼロ「住宅ローンがヤバい」
仕事に復帰した妻が1年で雇い止めに
「ただ、今回はボーナスもなくなり、客室の清掃とベッドメイキングをしていたパートさんたちも半数は春の時点で解雇されています。おまけに来年度は基本給がベースダウンするって噂まであり、これでもかってほどにコロナショックを痛感しています。それでも今の自分にはジッと耐えてやり過ごすことしかできないので……」
すでに結婚しているそうですが、出産を経て昨年からエステティシャンの仕事に復帰した妻は契約社員だったこともあり、2年目の更新はなく9月末で雇い止め。現在は自分ひとりで家族を養っており、生活はラクではありません。
「住宅ローンの金利が安いうちにと思い、結婚してすぐにマンションを購入したのですが、月々+ボーナス払いにしていたら本当にキツくて。妻は結婚当初、出産で2~3年休んだとしても復帰する予定だったので『2馬力なら大丈夫!』と話していました。
僕も楽観視していましたが、貯金は妊娠と出産後の育児期間でほとんど使い切ってしまい、この1年で貯めた分も妻が解雇されてからは毎月切り崩している状況です。情けない話ですが来年の夏もボーナスがカットされた場合、本当にヤバいかもしれません」
住宅ローンの借り換えも視野に
小久保さんのように住宅ローンのボーナス払いを選択している人の中には、ボーナスカットの煽りを受けて返済に苦しむケースが急増。大きな社会問題となっています。
「返済方法の変更が可能なのか一度相談に行こうと思っていますが、難しいって話も聞きますし、そう言われたときのことも考えておかなければなりません。今の段階で家を手放すことは全然考えていませんけど、現実的な話として、『ボーナス払いなしのプラン』で別の住宅ローンに借り換えなきゃいけない必要があるかなとは思っています」
追い詰められているほどでないにせよ、このまま何の手も打たなければ事態が悪化するのは確か。それこそ手に入れたマイホームを処分しなればいけない可能性だって出てくるでしょう。
今回のコロナ禍で、住宅ローンのボーナス払いを選ぶことにリスクがあることを再認識した人は多いはず。これから住宅購入を考えている人は、メリット・デメリットを考えたうえでどちらにするか判断したほうがいいかもしれませんね。
<TEXT/トシタカマサ イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>