夢より結婚を選んだバンドマン、初の就職で待っていた悲しい現実
将来を考えて「音楽活動」に疑問が…
付き合ってすぐ、彼女の家に実家暮らしの清水さんが引っ越し、同棲がスタート。
「彼女は堅めの企業に勤めており、手取りは僕と同じくらい。家賃や光熱費、食費などの生活費は全て折半でした。同棲は初めてでしたが、彼女は料理上手だし、整理整頓ができる子だったんで、居心地が良かったです」
一緒に暮らしていくうちに、「彼女とずっと一緒にいたい」と考えるようになった清水さん。そこで将来を考えた時、音楽を続けることに疑問を抱きはじめました。
「当時は20代だったから、考え方もイケイケで『音楽で食っていけるっしょ!』と信じて疑いませんでした。でも、彼女とずっと一緒にいたいって思ったら、やっぱりこの先は結婚ですよね。『結婚するとしたら、音楽だとあまりに先が見えないんじゃないかな』と思いはじめたんです。例えば家を買いたくても『ローンが通らないんじゃないかな』とか考えちゃって」
結婚を意識し、バンド脱退を決意
散々悩んだそうですが、自分のやりたいことより彼女との未来を選び、バンドを辞める決断をしたそうです。
「メンバーにはすごい説得されましたけどね。当たり前にみんなは『今より売れてバンドで稼ぐ』っていう心持ちで活動してる訳だから、『まだ決断するには早すぎるよ!!』って引き止められました。でも、もう自分の中では決まってたんで、何を言われても首を縦には振りませんでした」
脱退が決まり、バンド活動と平行して就職活動をはじめた彼ですが、彼女の反応はイマイチだったとか。
「彼女もメンバーと全く同じ反応で『考え直したら?』って言われました。『お前との先を考えてるから、ちゃんとしたいの』って伝えたんです。ここで、感動してくれるかなって思ったら、微妙な顔されたんですよ。今思えばここで気がついてれば良かったんです(苦笑)」