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花澤香菜、やめるはずだった芸能活動「声優への背中を押してくれたのは母」

暮らし

 子役として活動をスタートし、14歳のときにテレビアニメ『LAST EXILE』のホリー・マドセイン役で声優業に初挑戦。大学進学以後は、本格的に声優としての道に進んだ花澤香菜さん(31)。『To LOVEる -とらぶる-』の結城美柑や、『ニセコイ』の小野寺小咲、『鬼滅の刃』の甘露寺蜜璃などで知られ、トップ声優として支持されています。

花澤香菜

花澤香菜さん

 そんな花澤さんが中国発のアニメ映画『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来』日本語吹替版で、主人公の声をあてています。黒猫の妖精シャオヘイが、人間たちにより自然が破壊され、妖精たちが居場所を失った世界で、妖精のフーシー(櫻井孝宏)や人間のムゲン(宮野真守)と出会い、影響を受けながら、自らの道を選択していく本作。花澤さんが受け取ったメッセージや、自身の“選択”について聞きました。

映像のクオリティにビックリ

――中国発のアニメですが、最初の印象はいかがでしたか?

花澤香菜(以下、花澤):まず映像のクオリティの高さにビックリしました。本当に引き込まれましたし、特に戦闘シーンのカット割りが面白くて「どうやって作ってるんだろう」と思いました。それからキャラクターたちが本当に魅力的で、特にシャオヘイの可愛らしさに魅了されました。

――そのシャオヘイの声を演じられました。中国語版のキャラクターを意識しましたか? それとも日本語版のシャオヘイを新たに作り上げていったのでしょうか。

花澤:実写の吹替をやるときには、原音に寄せようとすると逆に違和感があったり、伝えたいことが上手く伝わらないことが多かったりして、日本語だからこそのキャラクターを作り上げていくことが多いです。

 今回のアニメは、私も迷うところでしたが、シャオヘイが猫の姿のときの音声は原音をほぼそのまま使用していたので、私の声と原音が溶け込むように意識しました。ただ、オリジナルに縛られ過ぎてもいけないので、感情を乗せる部分は、割と自由にやらせていただきました。

高校卒業で芸能活動を辞めよう

羅小黒戦記

(C) Beijing HMCH Anime Co.,Ltd

――感情面で気を付けられたのはどういった部分でしょうか。

花澤:副題に「ぼくが選ぶ未来」とあるように、シャオヘイは、いろんなことに巻き込まれながらも「僕はこう思う」と自分で選んでいくんです。そうした柔軟な気持ちというか、しっかりしすぎないけれど、でも「今、自分はこう思っているんだ」といった思いをちゃんと出していくことを意識しました。

――花澤さんは子供のころから芸能界で活動されていましたが、もともと声優志望というわけではなかったと。

花澤:そうですね。一番揺れていたのは高校生の頃でした。高校卒業と同時に、芸能活動を辞めようと思っていたんです。お仕事をいただいてはいましたが、そこまで多かったわけではないし、このまま続けられると思えなかったんです。なので、思い切って、大学で自分のやりたいことを改めて探そうと、今の事務所に報告に行ったんです。

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