仕事を辞めたい若手社員は「脱マイナス思考」を身につけよう
辞めたほうがいい会社について、見分けるポイントを亀井氏はこう解説します。
「ひとことで言うと、意思疎通ができない会社となります。社長がワンマンすぎる、業績に関する情報が下まで降りてこない。こういった企業は要注意ですね」
ほかにも、直属の上司に言いにくいことを、さらに上へ相談できる風土があるかどうかも企業のコミュニケーションを判断する目安になるとしています。
上司に怒られたら20代がすべきこと
学校や家庭で怒られる経験が少なく、耐性がないまま社会に出ると、上司や先輩社員の“指導”に対して当惑することもあるはず。そんな場合のメンタルコントロール術について、アドバイスを求めてみました。
「仕事でミスしたこと、それが原因で怒られたこと。これらは“出来事”となります。出来事はすでに決まっていることで、あなたにそれを変えることはできません。しかし、起きた出来事をどんな感情で受けとめるか。その受取り方は人それぞれ、余地があります」
亀井氏は出来事を受け止める際、思い込みを排除するのが大事だといいます。
「たとえば遅刻をしたのであれば、それはルールから外れた行為であり、上司の立場からすると、それを注意するのは当然のことです。こうした場合、怒られた時に感じた感情と思考の間にワンクッション入れて、冷静になってみてください。『怒られた=自分は嫌われている』と考えるのは、短絡的であり、単なる思い込みです」
「脱マイナス思考」にはメモを取るべし
マイナス面への思い込みが強い人に、メモをとることを亀井氏はおすすめしています。
「その出来事に対して、自分が何を思ったか。どういう行動をしたか。どういう身体感覚(感情)が残ったのか。これらのメモを残すと、あなたの傾向が見えてくるはずです」
普段は無自覚で処理している一連の流れを、可視化し、記録すると良いとしています。客観視が難しい場合、第三者の手を借りるのも手です。
ひとたびメンタルが不調となれば、仕事のパフォーマンス低下も避けられないところ。それだけにメンタルコントロールは、社会人の処世術として習得したいスキルといえるのでは。
<取材・文/栗林篤>
【亀井大和】
モチベーション改善カウンセラー。1981年群馬県生まれ、埼玉県在住。大手コンビニエンスストア、コンサルティングファームを経て2010年に独立。「モチベーションは上がっても下がってもダメ、いかにしてフラットな状態に自分自身で持っていくか」という視点から、日々クライアントと接する。Facebookページはこちら