株の利益は何円で成功?初心者がプロに素朴な疑問をぶつける
上昇してきたら買う、下降してきたら売る
Hana♪ママ:「安い時に買い、高い時に売る」ことを着実に積み重ねることが投資の基本です。そこで、この最も重要な、売り買いの基本をふりかえっておきましょう。まず、どれほど経験を積んでも確実に底値で買い、天井値で売るのは不可能。その上で、売り買いのタイミングを決めるのは人それぞれです。
ただ、初心者にオススメなのは価格が転じるサインに注目すること。価格の上昇・下降が落ち着き、横ばいになってきた時がひとつの売買チャンスです。少し価格が上昇してきたら買い、少し下降してきたら売ることを意識すると悩むことも少なくなるでしょう。
当たり前ですが、下降が続いているときに買うのは厳禁。底値・天井値は諦め、割り切った売買を続けることが長期的にはプラスにつながります。
Q2:どれくらいの利益を出せば成功と言える?
■投資部部長・Y氏
「3万円ほどの利益が出ているのですが、まだまだ上を目指し目標を定めたいです。投資資金は60万円だと、どれくらいの利益を出せば成功と言えるのでしょうか?」
A2:スイングトレードなら資金の20%
Hana♪ママ:投資の目的は個々人で異なるので、最終的にはそれぞれで決めていくことにはなりますが、基本的な考え方をお伝えしますね。まず基準は投資資金あたりの利益率で定めます。100万円の資金で投資をして5万円の利益が出ることと、1万円の資金で投資して5万円の利益が出ることは感じ方が違いますよね。つまり目標設定は、自分の資金額からしましょう。
次に大切なのは投資スタイル。一般的には、短期と長期で目標とする利益率を変えます。基本的に売り買いの期間が短いほど利益率は小さく、長いほど大きく設定します。あくまで参考例ですが、スイングトレードなら投資資金の10〜20%、中・長期投資の場合なら2倍が1つの目安にできるかなと思います。もちろんそれ以上、利益が出た場合は大成功です。
Yさんの場合60万円の投資資金で3万円ほどの利益が出ているので(1か月の)利益率は5%。利益率はそこそこですが、初心者であることも踏まえるなら、十分成功と言えるのではないでしょうか。
少しずつ成功体験を積み上げて行こう
Hana♪ママ:そんなわけで本連載の真偽を、身をもって証明した部長Y氏。証券口座の開設方法から順を追って解説しましたので、ぜひ参考にしていただければと思います。
新型コロナ禍に限らず、先行きの見えない状況下では、これまでの投資知識が全く役に立たなくなることさえあります。そんな中では若者のフレッシュな感性が強みとなるかもしれません。長く続ける秘訣は少額でも良いので利益を出して成功体験を積んでいくこと。千里の道も一歩から。まず一歩踏み出してみませんか?
最後にこれまでの連載を振り返って、こんなコメントで終わりたいと思います。
<取材・文/bizSPA!投資部+日和下駄>