失敗しない物件選びのコツ「仲介手数料」は少ないほど危険?
答えは「家主がお金を出してくれる物件のみ紹介する」です。
家主は“広告料”名目で、借りてくれる人を見つけてくれた仲介店にお金を出してくれることがあります。略語でADと呼ばれますが、AD1か月、2か月、なかには3か月といったところもあります。
するとどうでしょう? AD2か月物件のみをリストアップして案内すれば賃貸仲介店の1件あたり期待売り上げ高は、仲介手数料4万円+AD16万円=20万円となるのです! これなら仲介手数料無料にしても成り立つかもしれません。
家主が「広告料」を支払う物件とは?
といっても、家主側もボランティアで広告料を払うわけではありません。広告料をより多く支払われる物件は、基本的に早く誰かに入ってもらいたい家主側の事情と相場との関係があったりします。
見ず知らずの人から「タダで仕事して」「半額で仕事して」と依頼されたら、「厚かましいにも程がある」と思いませんか? でも賃貸仲介の店舗に来て仲介手数料を半額や無料にしてくれという人は結構います。
しかし、「仲介手数料を削減、もしくは無料で請け負うところに依頼する」ということは、前述のとおり「広告料が出る順に紹介される」といっても過言ではありません。つまり、市場に出ている本当の物件一覧を見せてもらえず、仲介店にとって都合が良い物件リストから案内されることになります。
特に高額の広告料を払うところは、日照や通風、その他の悪条件でなかなか決まらない物件か、もしくは相場より若干高いことがほとんどです。結果的に仲介手数料数万円をケチったことによる機会損失は、もっと大きなものとして支払うことになるでしょう。
仲介手数料はケチらず、家賃交渉を
さりとて、少しでも払う金額を少なくしたいというあなた。こう考えるのはどうでしょう?
目の前の仲介マンは、家主と自分をつなぐエージェントです。彼を使って家主に交渉してもらいましょう。オススメなのは「今すぐ決めるから月末までのフリーレントにしてもらえないか」「2000円家賃を減額してもらえないか」など、家主にかけあってもらうのです。
このとき、「今すぐ決める」というのがこちらの強みとなります。ワンルームでの成功率は半分くらいと聞いてますが、交渉しない手はありません。
もし半月分のフリーレントを勝ち取れるなら、仲介手数料半額とほぼ同じ効果となりますし、2000円の減額は2年住むとしたら累計4.8万円の費用削減となります。
見かけのお得さに騙されることなく、賢い消費者でいましょうね。
<TEXT/のらえもん>