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27歳で手取り15万円。「結婚できない…」携帯ショップ店員の悲哀

学び

 15万円と聞いて大金だと思うかもしれませんが、1か月の収入と考えると決して多くはありません。国税庁「平成30年分 民間給与実態統計調査」によると、20~24歳男性の平均年収が284万円で、25~29歳は404万円。月給が手取り15万円の場合、額面でも18万~19万円しかなく、ボーナスの額がよほど多くない限りは同年代の平均よりも少ないということになります。

金欠

※画像はイメージです(以下、同じ)

仲間内では金欠キャラ扱い

「そうなんですね……。自分の給料が安いのは百も承知のうえですが、そういったデータを突きつけられるとやっぱりショックです」

 嘆くように話すのは、某携帯電話キャリアのショップに勤める篠崎晃さん(仮名・27歳)。ただし、そこはメーカーの直営店ではなく業務委託で別会社が経営する店舗。一応、正社員として働いていますが、賃金などの条件は携帯電話メーカーと比べものになりません

「友達の中にはショップ店員もその携帯電話キャリアの社員だと勘違いしていた連中もいて、事情を説明したうえで月収を教えたら『俺より少ないじゃん……』って絶句。気がついたら仲間内でお金のないヤツってイメージが定着しちゃって(苦笑)」

 ちなみに携帯電話の場合、各キャリアともショップの大半が代理店だと言われています。実際、地域の旗艦店のように位置づけられている大型ショップでさえも経営に関与していない代理店だったりするわけです

ショップによって全然違う

携帯ショップ

 ただし、そんな携帯電話ショップの運営会社はM&Aなどの統合を頻繁に繰り返しており、現在業界内で大手とされるのは総合商社系の運営会社。なかには上場している会社もあるほどです。

「そういうところはショップ勤務でも給料がいいみたいですけど、ウチは全然です。同じショップで仕事内容も変わらないのにもらえるお金は結構違うんだなって

 昨春、転職で今の会社に入り、勤続1年半。とはいえ、27歳で手取り15万円は正直厳しそう。

「実は、専門学校卒業後に就職した不動産会社を1年ちょっとでやめてしまったんです。その後は正社員にならず、いくつかのアルバイトを転々として食いつないでいました。さすがにずっと非正規雇用のままもマズいですし、それで多少の条件の悪さは目をつぶり、正社員という条件で採用されてたのが今の会社だったんです

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