富士そば、北海道初進出を現地ルポ。限定「スープカレー味」も食べてみた
早くも通常販売する計画が
開店準備の試食会で好評だったのが「スープカレーつけそば」(880円、1日15食限定。月水金のみ販売)。スープカレーをアレンジしたつけ汁は、鶏ガラ・豚骨・海老の出汁と各種スパイスが複雑に絡みあい重層的な味わい。あと引く辛さがクセになる一杯で、“追いスパイス”の味変も楽しめる。
「関係者の間に『面白さこそ富士そばの真骨頂!』というムードが浸透していたので、自由な発想でアイデアを出すことができました」
どちらも客からの評判は上々で「スープカレーつけそば」にいたっては、早くも通常販売する計画が挙がっているという。
異色コラボが営業再開の起爆剤に
今回のコラボはどのような経緯で実現したのか。カフェを運営するTKPの代表取締役社長・河野貴輝氏はこう話す。
「非常事態宣言にともなって、3月からカフェの休業が続いていました。再開の目途は立ったものの、通常通りに営業しては客足も戻りにくい。そこで目玉になるような企画をと思い、富士そばさんにコラボメニューの提供を持ちかけたのです」
河野氏にとって、「富士そば」は学生時代から慣れ親しんだ味でもあった。また、ダイタンホールディングスの社長・丹有樹氏とは交友関係にあり、話はとんとん拍子で進んだ。
しかし、良くも悪くも奇想天外なメニューが目立つ「富士そば」は、世間から異端視されがち。社内からは戸惑いの声も上がったのでは?
「自粛期間中は従業員の間に閉塞感が漂っていました。そんななかでの富士そばさんとのチャレンジ。きっと、モチベーションアップの起爆剤になります。この雰囲気が周辺のお店にも広がって、街ににぎわいを呼び戻すきっかけになれば嬉しいですね」