YouTubeが変えた「テレビ番組」のつくり方<明石ガクト×放送作家・白武ときお>
インパクトのある動画には賞をあげたい
明石:結局は競技人数ですよね。ときおさんの言った“目に見えない”っていうのは、競技人数が増えるはずの仕事ってことなんです。そこのチェアマンとして頑張りたいっていうのはありますね。
白武:それで言うと、YouTube動画大賞は絶対気になりますね。再生回数じゃなくて、ギャラクシー賞と同じように評価を受けるべき動画があると思うんですよ。
前澤(友作)社長が通帳記帳に行くとか、ホリエモンさんがカルロス・ゴーンに会ったとか。in living.さん、あさぎーにょさんなどエポックメイキングとなるインパクトのある動画には賞をあげたほうがいいと思います。
明石:よし、じゃあリアルに賞レースをやり始めるかもしれない(笑)。アイデアの発露になる可能性もありますから。
ニッチなネタがある場所に身を置いてみる
――今後、動画制作を始めたいと思った時、どうすれば「いい動画」を撮ることができるのでしょうか?
明石:僕の友だちでサーフィン動画アプリの「NobodySurf」をやってるイケメンがいるんですよ。その友人が、かつて僕に「明石くん、世の中で一番いいサーフィンのビデオ撮れるのってどういうヤツか知ってる?」って聞いてきたんです。
それで、僕が「ドローンとかGoProを使うのがうまい人ですか」って言ったら、「違うんだよ。いいビデオ撮れるのは、トップサーファーになったヤツの小さい頃からの親友」って答えた。これってすごく深い言葉だなと思って。いい波っていつくるか分からなくて、サーファーはその瞬間がきたら、すぐ海に走るわけですよ。その時に隣にいたヤツじゃないと、絶対にいい動画は撮れないってことですよね。
そういうのって誰しも1個ぐらいあるはずなんですよ。僕は、Uber Eatsの配達員がみんな入ってるLINEのオープンチャット(全体公開されているグループ)を見るのがめっちゃ好きで(笑)。「あのマンションはマジで届けづらいからやめたほうがいい」とか、配達員たちのいろんな裏話が流れてくるんです。そういうニッチなネタがある場所に身を置いてみると、面白い動画がつくれるんじゃないですかね。