パチンコ業界は「転職に不利」は本当か?経験者に聞いてみた
良いイメージは持っていない
また、食品メーカーの採用担当者もこの意見に同意しつつもさらに辛辣だ。
「偏見と言われるかもしれませんが、良いイメージは持っていません。パチンコ業界は依然として20兆円近い市場規模があるとはいえ、ずっと右肩下がりで今後も市場規模の縮小が確実視されています。
20代の方なら就活中にそのことは予測できたはずです。その厳しい状況で自分の力を試したかったという理由なら別ですが、見通しが甘いという印象を拭うことができません。仮にウチに入社しても『思っていたのと違った』とすぐに離職してしまうのではないかという不安はありますね」
飲食・小売業界は歓迎も…
だが、一方でパチンコホールからの人材を多く受け入れている業界も。中途採用者の面接官を務める飲食チェーンの人事課長は、「同じ接客業で前職の経験を生かせる」と話す。
「現に弊社にもパチンコ業界出身の従業員が何人もいます。飲食系だけでなく小売業界やサービス業に転職する人も多く、仕事の内容的に転職のハードルが低いんだと思います。
ただし、現在はコロナによる急激な業績悪化で中途採用者の募集は中止。他社も似たような状況だと思うので、しばらくは厳しいかもしれません」
転職の受け皿となっていた業界のコロナによるまさかの中途採用のストップ。パチンコ業界出身者の転職が不利なのは事実どころか一段と厳しい状況に追い込まれてしまったようです。
<取材・文/トシタカマサ>