手取り9万円の23歳男子が、コロナ禍で“ママ活”に手をそめた事情
ガールズバーで働く女子から5万円援助
「25歳のミクは年齢をサバ読みしてガールズバーでバイトしていました。僕のことをすごく気に入ってくれて、毎週デートしていました。僕が『精神安定剤を飲んでいる』と打ち明けたら、同情して1万円くれたこともあります。バイトでセクハラ被害にあっていたので、いつも慰めてあげました」
ママ活をやってみて、「どの女性も何かを必死に耐えているようだった」と三山さんは振り返ります。
「その頃、住宅確保給付金の申請が通って、僕の生活にも多少ゆとりが出たのですが、コロナで雇い止めになって自殺しかねない友人がいて、ママ活で貯めた7万円を貸したんです。その話をしたら、心配してくれたミクが、僕の誕生日に5万円を振り込んでくれたんです」
5月末に非常事態宣言が解除され、三山さんの仕事も再開。ママ活をしなくても大丈夫なほどに、収入も安定するようになります。しかし、もうミクさんとは会っていないそうです。由香さんの話では、ミクは仕事が忙しくなってガールズバーも辞めたとのことですが……。
「最後に振り込まれた5万円が誕生日プレゼントではなくて、手切れ金にならなければいいけど」と、三山さんは寂しそうに言います。
<取材・文・撮影/夏目かをる>