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ゴディバ社長が語る、日本市場で成功できた理由「弓道の教えを活かした」

ビジネス

 高級チョコレートと言えば、ゴディバ(GODIVA)やピエール・マルコリーニ(PIERRE MARCOLINI)、デルレイ(DELREY)といったベルギー発のブランドが知られているほか、フランス発のラ・メゾン・デュ・ショコラ(La Maison du Chocolat)、ジャン=ポール・エヴァン(JEAN-PAUL HÉVIN)など、名を挙げればきりがないほどに様々なブランドがある。

ゴディバ

ゴディバ ジャパン株式会社のジェローム・シュシャン社長

 高級チョコレート専門店が多く立ち並ぶ銀座を見れば、市場の競争激化の様相が見てとれるだろう。こうした中、ゴディバは日本市場において堅調な業績を誇っている。全世界の国別売上ではNo.1となっており、日本の高級チョコレート市場を牽引してきたブランドといってもよいだろう。

 今回は2010年に日本法人の代表に就任以来、7年で売り上げを3倍にしたゴディバ ジャパン株式会社のジェローム・シュシャン社長に、その経営手腕と今後の事業展望について話を伺った。

クラフツマンシップとパイオニア精神

ゴディバ

 ゴディバは1926年にベルギーで誕生したチョコレートブランドだ。創始者のピエール・ドラップス氏が、ブリュッセルの自宅地下室でチョコレートを創り始めた際の伝統的なレシピが、今もなおゴディバの商品を手がけるショコラティエに継承されている。

 ジェローム氏は、ゴディバのブランドが長年に渡り確立されてきた理由について「‟クラフツマンシップ”と‟パイオニア精神”に裏打ちされる」と語った。

「ゴディバの伝統を体現し、上質なチョコレートを創り上げるシェフショコラティエは世界で6人います。彼らは、レシピの伝統を受け継ぎ、常に革新性を持って商品開発に携わっています。また、パイオニア精神の所以として、1958年に初の海外ショップをフランスのパリに、1972年にはアメリカのニューヨークと日本へ進出を果たしたことが挙げられます。

 1972年当時は、ヨーロッパ発のチョコレートがほとんど海外で販売されていなかった時代。高級チョコレートの先駆けとして出店することで、様々な国の人たちへゴディバのチョコレートを届けたい。そうした想いから、世界中へと広がっていったわけです」

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