可愛すぎる“相撲ガール”が『情熱大陸』で話題に。意外な素顔とは…
野﨑さんは、右肩を故障しており、現在も週に2回ほど、リハビリを続けています。脱臼を繰り返し、3度も手術を行っており、サポーターをつけて右肩を庇うようにして稽古をする姿は痛ましいものでした。
決して、万全とは言えないコンディションのなか、世界選手権の出場を決める第19回全国選抜女子相撲大会が5月13日に堺市で行われました。
世界大会へのラストチャンスの行方は?
軽量級の準決勝は、2017年に日本代表に選ばれ世界大会の出場経験を持つ、奥富夕夏選手(日本大学)との対決。奥富選手とは2勝3敗で負け越している相手。同じ軽量級の最大のライバルとも言える相手ですが、野﨑さんが突き落としで勝利します。しかし、番狂わせが起きてしまい、両者とも上位進出は果たすことができませんでした。
残るは無差別級。勝ち上がった4回戦。野﨑さんよりはるかに身長が高く40キロもの体格差のある選手を上手投げで投げ飛ばし、順調に優勝へと駒を進めました。
しかし、決勝では、相撲が活発な青森の中学生の長谷川理央選手(鯵ヶ沢中学校)に寄り切られて残念ながら負けてしまいます。
こうして野﨑さんは世界大会への切符は惜しくも逃す結果となってしまいました。
「今もこういうふうに改めて振り返ると、すごく悔しいですし、頑張ってきたけど、それが報われないこともあるんだなっていうふうに思いました。どの先生にも、社会に出たら自分の思い通りにならないことなんていくらでもあるんだよ、と言われて社会人になりたくないと思いました」
ネット上でも健闘を称える声が続出!
負けず嫌いな野﨑さんはこう振り返ってぽつりぽつりと語りました。それらの言葉は本心から出た素直なものでしょう。
「とってもかっこよかった、どんな仕事やスポーツをしている人でも活躍している女性は素敵」
「試合中の眼力の気迫がすごい……」
「彼女の顔つきが凛々しさを感じる」
など、インターネットでは彼女を讃える声が寄せられていました。
彼女のラストチャンスの結果は、決して華々しいものではありませんでした。しかし、そこで挫けてしまったわけではありません。
「大学を卒業してもずっと相撲界に関わっていきたい。オリンピックの競技になってほしい、女子相撲の未来を支えることが務めだと信じてる」と語り、これからも女子相撲を盛り上げていく決意をカメラに向かって語っていました。現在は、子供向けの相撲大会の審判などを務めています。
「相撲をやっている自分が好き」
あけましておめでとうございます!
今年こそ日本一、世界へ
最高な一年にします!! pic.twitter.com/cSnjeTmG7b— 野﨑舞夏星 (@march0717) 2017年1月1日
ここ最近のスポーツ業界のニュースは、どこか暗い気持ちさせられてしまうものが少なくありませんでした。
相撲界でも「女人禁制騒動」があったことはみなさんの記憶に新しいでしょう。一緒くたにできるものではありませんが、彼女の活動によって、少しでも状況が変わってくれることを望みますし、彼女の頑張る姿に勇気づけられた人は多いでしょう。
男子に混じっての稽古は、想像を絶するほど厳しいものがあるでしょうが、それでも「相撲をやっている自分が好き」とにこやかに言い切る野﨑さんの顔が印象的でした。これからの彼女の活躍に期待しましょう。
<TEXT/湯浅 肇>