内定先はワンマンおじいちゃん会長の“絶対王制”。20代秘書の嘆き
8時出社、終電退社の日々…
具体的にはどんな仕事をする部署でしたか?
「業務内容は、キャスティングや役員の秘書業務などです。私は入社3か月で会長秘書になったのですが、8時に出社したら、自動車通勤中の会長に電話で前日の売り上げ報告をするのが朝の日課でした。
午前中は雑務をこなし、昼食後に会長が現場チェックに行くときはそれに付き添い、そうでないときは雑務や事務作業の続きをします。
18時頃に会長がオフィスを発ってからキャスティング業務をしていると、あっという間に終電間近……という日々でした。通勤にも片道1時間ほどかかったので、睡眠時間も削られていました」
会長を怒らせたら、即刻クビ!?
そんなブラックな職場について、社員はどう思っていたのでしょう。
「会長は、仕事と芸術にとてつもない情熱を持っていたのですが、周りにも厳しくて……。絶対王政で、ほとんどの人がブラックだと自覚しつつも順応していました。一方、ついていけないと思った人は、1年以内に辞めていき、会長の言うことを聞く人だけが社内に残っていました。
就職前からイベント業界は激務と聞いていたので、始発〜終電勤務や不定休は覚悟していましたが、まさか1か月半も休みがもらえないとは思っていなかったので驚きました」
ワンマンおじいちゃん会長の絶対王権ぶりで、印象に残っていることはありますか?
「会長の意に沿わないと即刻クビ、または他部署に異動させられることですね。怒られて『明日から異動だ!』と言われたり、全社員の前で名指しで罵倒されたりという状況で、精神的に不安定な人が多かったです。3か月に1人は退職者がいました」