内定先はワンマンおじいちゃん会長の“絶対王制”。20代秘書の嘆き
新型コロナウイルスの影響で選考活動を停止する企業が出てくるなど、逆風にさらされているという2020年の就活生。しかし昨年までは少子化の流れを受け、売り手市場が続いていました。
それにより、入社した後に企業とのミスマッチを感じた新入社員の声を頻繁に耳にするようになりました。今回は、予想を上回る超ブラック企業に就職した女性のエピソードをご紹介します。
イベント会社は休みなしの超ブラック
イベント会社に属していた優さん(仮名・29歳)は、新卒採用された会社で数々のブラックな洗礼を受けたといいます。
「新卒で就職したのは、80歳を超えた会長が絶大な権限を握る会社でした。私は、新卒社員を含めて10名ほどのクリエイティブ事業部に配属されたのですが、そこは会長が直接指揮を執る部署で、休むこともままなりませんでした。
というのも、会長に呼ばれたときに不在だと怒られるので、暗黙の了解として、土日も関係なく毎日出社しなければならなかったのです。休めるのは、会長直々に『明日休んでいい』と言われたときだけで、入社後1か月半経って初めて休めたんです。ちなみに出社時間は8時で、帰りは終電間際と、一日中働いていました」
タイムカードすらない勤務形態
土日も休めないなんて、近年稀に見るブラック企業です。タイムカードはどうなっていたのでしょう?
「当時はタイムカードすらありませんでした。いまはさすがにあるんですけど(笑)」
タイムカードもないとなると“定額で働かされっぱなし”の状態だったのですね。
「はい。あとは、新人教育制度も整っていなくて……。営業部ではOJTなどの業務訓練がありましたが、クリエイティブ事業部はいきなり仕事を振られ、仕事をしながら覚えなければなりませんでした」