リモートワークで無意識に使う「ありがとう」の落とし穴
「気分天気」をうまく活用する
● 心や体の状態を伝える工夫
体調や気分などの非言語情報を伝えるために、私は「気分天気」というのを日報に書いている。気分天気とは、体や心の状態を天気で表したものだ。体調や気分を言語化するのは難しい場合も多いが、天気で表現することで、言語化しにくい心や体の状態をメンバーと共有することに役立っている。
先日、気分天気がしばらく「くもり」の日が続いていることに気づいた、ほかの編集部員が、「竹内さん、くもりが続いているようですが、大丈夫ですか?」と声をかけてくれた。仕事のことで、しばらくモヤモヤしていたのだが、気づいてくれただけでうれしく、話をするきっかけができ、助かった。
● 話したいとき、話す工夫
「話したいとき、話せない」について。これは「工夫」ではないかもしれないが、グループウェアやSNSのメンション(相手を指定して通知する)機能を使い、「@○○(メンション)さん、□□について教えてください」のように、相手を直接指定して、通知が届くようにしている。
他の社員もグループウェアを使って仕事をしているため、会議中などを除けば、多くの場合すぐにレスポンスが返ってくる。こうすることで、タイムラグはゼロではないが、かなり短くなっている。少なくとも、メールを送って返信がないときの、あの「ヤキモキする感じ」はない。
物理的に離れて行う仕事を管理するコツ
● 仕事の進捗を見せる工夫
物理的に離れており、他のメンバーから見えないところで働いているため、できるだけ、「仕事の見える化」をするようにしている。例えば、朝、PCに向かってまず行うのは、その日行うToDoリストの作成だ。そして、グループウェア上に書き込む。
仕事が終わったら、日報を書く。「今日やったこと」「今抱えているタスク」「所感」など、一日の出来事をこまめに書いている。また、業務内容だけではなく、思ったこと、感じたことをプライベートも含めて積極的に伝え、自己開示するようにしている。
「分報」というのも書いている。日報が「一日の報告」なら、分報は「分刻みの報告」だ。「○○が終わったよ」「あー、疲れたー」「今、行き詰まっている」「ちょっと休憩」など、その時々の仕事や気分など「何気ないひと言」をつぶやき、共有するのが「分報」の目的だ。