パチンコ離れが加速中。給料の半分を使ってた20代が「やめたわけ」
かつて“30兆円産業”と呼ばれ、全産業のなかでも屈指の市場規模を誇っていたパチンコ・パチスロ市場。公益財団法人日本生産性本部が発表した『レジャー白書2019』によると、現在の市場規模は約20兆円。ピークだった90年代半ばから四半世紀で3分の2に減少しています。
その大きな要因のひとつとされるのが「若者のパチンコ・パチスロ離れ」。最初からまったく興味がなかった人が多い一方、「一時期ハマっていたけど、今はやめた」という人も少なくないようです。
電機機器メーカーに勤める小森健雄さん(仮名・28歳)も元パチンコユーザー。仕事の後はいつも地元のホールに通っていたそうですが、2年前にやめて以来、一度も打っていないといいます。
パチンコのせいで貯金ゼロ・失恋…
「実は、実家暮らしだったこともあり、毎月給料の半分近くをパチンコ代に使っていたんです。そのせいで貯金が全然なかったので当時付き合っていた彼女にもプロポーズができず、ズルズルと先延ばしにしていたら別れを告げられてしまったんです。
このころの自分は完全に“パチンカス”(※パチンコ・パチスロをする対する蔑称、ネットスラング)だったので捨てられて当然ですが、おかげでやめようと思うきっかけになりました」
ただし、いきなりやめるのは難しいと考え、段階を経て打つ回数を減らし、ホールに行ってもあまりお金を使わないで済む“低貸営業”のパチンココーナーにするようにしたとか。その結果、半年ほどでパチンコ断ちに成功します。
「前にタバコも徐々に本数を減らして禁煙できたので、それを参考にしました。自分の場合、借金もしていなかったし、週2~3回のペースで通う程度だったので依存度は低かったのかもしれません。幸いにもスムーズにやめることができ、今は自分でもビックリするほど興味がなくなりました(笑)」