グーグル、アマゾン…世界トップ企業が「社員の食事に投資する」理由
「睡眠時間は取っているはずなのに、頭がすっきりしない」
「やらなければならないのに、やる気が起こらない……」
「いつもからだが重い。休日に寝だめをしてなんとか回復している」
多くのビジネスパーソンが、疲れに必死で応戦しながら日々を過ごしている一方で、いつもエネルギーに満ち溢れて、行動力があって、発言が前向きで、他人への気遣いも忘れない。自分よりも抱えている責任も仕事量も多いのに、活躍しているエグゼクティブは何をしているのか、疑問に思う方もいるでしょう。
もし、気力が湧かない、体力に自信がない、集中して考えることができない、体調を崩しがち……といった自覚がある人は、食事に対する姿勢を見直すことで改善できるかもしれません。日本初のアンチエイジング専門クリニックを開設した、満尾正医師の著書『食べる投資 ハーバードが教える世界最高の食事術』(アチーブメント出版)より紹介します。
疲れの原因は現代型栄養失調
現代の食生活では、ほんとうに必要な栄養素が不足して、不必要なものは過剰になる「現代型栄養失調」状態に陥りがちです。
□ コンビニ、スーパーで買った出来合いの食品をよく買って食べる
□ 加工食品を買うときに成分表示を見ることはない
□ 発酵食品(納豆、みそ、漬物、キムチ、ヨーグルト)はあまり食べない
□ ご飯、麺、パンが大好き
□ 甘いものが無性に欲しくなる
□ お通じが毎日ない
□ 肌荒れしやすい
□ 疲れがとれず常にだるい
□ 食後に眠くなることが多い
□ ぐっすり眠れない
□ いつも頭にモヤがかかったようですっきりしない
□ 気持ちが落ち込みやすい。もしくはイライラしやすい
4つ以上のチェックがついた人は現代型栄養失調の入り口に足を踏み入れています。そのままの食生活を続ければ、生活習慣病の発症、大きな健康破綻が待っています。
パフォーマンスの質は「食」で決まる
近年、現代型栄養失調がからだだけではなく心にも悪影響をおよぼすことがわかってきました。うつ病を引き起こすおもな原因は、脳内の神経伝達物質が不活性化することだといわれています。
たとえば、睡眠や精神安定に関わるセロトニンが不足すると、睡眠障害が起こったり、不安感が増します。セロトニンの原料は、必須アミノ酸の一つ「トリプトファン」です。
必須アミノ酸は体内で必要量が生成できないため、食事からとる必要があります。トリプトファンを多く含んでいるのは、肉、魚、豆類といった食材です。