新型コロナで職場が崩壊。20代社員「中国の工場がストップしたせいで…」
業務に「検温」と「消毒」がプラス
退職者の増加から、上司からはこんな依頼も……。
「メンタル面でもケアしてあげてほしいと上から言われるようになり、そんな忙しさから、週2日の休日は外に出かける気にもなれませんね。まぁ、こんな状態なので外出しないほうが良いと思いますが、彼女が家に来てくれても疲れていて何もする気になれなくて。この前、夕方まで寝ていたらさすがに怒られましたね……」
他にも、彼女との仲がギクシャクしてしまった理由があると山中さんはいいます。
「会社が出社時の検温と、終業時の消毒作業を始めたんです。そのため、以前よりも少し早めに出社しないといけなくなってしまったんですよ。検温は朝なのでまだマシなのですが、面倒くさいのは仕事終わりに行う消毒作業。業者に頼めばいいのですが、今はどこも予約が取れなくて4月中旬まで一杯だと言われました。なので、自分達で終業後に毎日アルコール除菌をしているのですが、それが最低でも1時間はかかるんですよね」
飲み会も自粛で、ストレスは溜まる一方
慣れない消毒作業のため、初日の帰宅時間は日付が変わることだったといいます。
「社内ではスマホはロッカーに入れておかないといけないので、会う約束をしていた彼女にブチ切れられましたよ……。コロナに感染してしまった場合は2週間は休まないといけないのですが、会社自体を休業にすることはできないそうです。
いくら会社で気を付けていても、出社は相変わらずラッシュの時間帯なので、不特定多数の人との濃厚接触は避けられません。それなのに、会社から飲み会自粛要請まで出ていてストレス発散する場所もなくて……。最近、仕事しかしていないなと感じますね」
激務に加えて部下のメンタル面のケアなど、ストレスが溜まる一方だと話す山中さん。新型コロナウイルスの拡大感染によって普段よりも神経質になっている人が多い今だからこそ、企業側も社員の負担を軽減する対策を講じるべきなのかもしれません。
― 特集 新型コロナ・若者の憂鬱 ―
<取材・文/結城>