JR四国、観光列車「志国土佐」が登場。高知県内を走る
1号車Kurofuneのインテリア
1号車は“人々のふれあい”に重点を置いた「高知家の団らんシート」で、木材を使用し、ダークブラウン調の落ち着いた雰囲気に仕上がった。天井に青空を入れることで、「坂本龍馬が見た蒸気船をイメージさせる空間」としている。
1~3・5番席は1人から利用可、6~8・10番席は「BOX席」として3~4人で利用可である。乗務員室寄りにプロジェクトマッピングがあり、スクリーンに前面展望の映像や仁淀川のCG映像などが流れる。その奥は地域ガイド(伊野商業高校の生徒、高知大学の学生が沿線ガイドや車内販売を行なう)のスタッフエリアに充てられている。
1・2号車の共通事項が3つあり、1つ目は室内灯のデザインが斬新で、電球色を使い暖かみを演出。2つ目は各席(側窓と側窓のあいだ)にコンセントを配置。3つ目は4・9番席を欠番にしている。
2号車Sorafuneのインテリア
客室はSFのファンタジー的な要素を採り入れた。天井を宇宙空間にすることで未来感を演出している。1号車Kurofuneとは対照的に、座席は側窓に向けており、ゆっくりと車窓を楽しみたい人にオススメ。すべて1人利用が可能なほか、車椅子スペースも設けている。
テーブルは可動式なので、貸切(団体列車)の際、向きを変えることもできる。映画やドラマのロケなど、様々なシーンに使えそうだ。付帯設備はこの車両に集約しており、客室内のサービスカウンターは、冷蔵庫、避難はしご、放送装置などを装備する。
トイレは車椅子対応用と女性用の2種類で、いずれも洋式。前者はベビーベッドとチェア、温水洗浄便座を完備しているのに対し、後者はない。また、洗面台が撤去され、各トイレに簡易的な手洗い器を設けた。ハンドソープが設置されていないので、乗車の際は石鹸を持参したほうがよさそうだ。
女性用トイレの隣は業務用の倉庫。中を覗いてみるとオリジナル車の面影が色濃く残る。また、乗降用ドアを撤去し、ステンレス板でふさいだほか、ステップも埋め込んだ。