LINEのサービスにお金を落としてね

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　カードで多く決済すればランクが上がる、というわけでもなさそうです。これは「カード決済だけじゃなくて、LINEのサービスにお金を落としてね」というLINEからのメッセージでしょう。

　つまり、今まで「ほかカードよりも還元率高いし、お得だから」という理由だけでカードを使ってきた人たちはふるいにかけられる可能性が高く、ランク維持のために買い物や請求書払いをこなす必要も出てきます。

　しかし、新プログラムでのLINEポイント付与対象となる決済額は「月10万円まで」です。つまり最高のグリーンランクで月に10万円、あるいは100万円以上、決済したとしても、得られるのは2000ポイント。ランク維持のためにオンラインショップや、自販機で飲み物を買ったりすればすぐに溶ける額です。

　今後、QR決済や、バーコード支払いも、ポイント付与対象になり、加盟店で利用できるプレミアム特典なども提供予定だそうですが、LINEの経済圏に飲み込まれることを望まない方は、ここでLINE PAYカードとはお別れしたほうが良いかもしれません。

還元率を求めるなら、P-one wizカード

　もはや今までのような還元率を享受できない以上、ほかカードへの移住も選択肢に入ることでしょう。還元率を追い求めるのであれば、ポケットカード発行の「P-one wizカード」がオススメです。

　このカードは利用額の0.5%をTポイントで還元してくれるうえ、請求が自動的に1％カットされ、合計の還元率は1.5%となります。厳しいクレカ業界のなかでこの還元率はかなり高く、移住先として選択肢に入るのではないでしょうか。

　ただし、このカードは申し込み時にはリボ払いしか設定できないため、カードが到着したら「ずっと全額支払いコース」に必ず変更を。リボ払いの金利を払ってしまっては大損ですよ。

請求と相殺もできる、日本盲導犬協会カード

　また、たくさんカードを使う人はジャックス発行の「日本盲導犬協会カード」がオススメ。このカードは基本の還元率は1％ですが、年間300万円以上を決済すると、翌年度の還元率が上昇し、合計1.575%の還元率となります。

　さすがに20代だと年間300万円もカード払いをする人は少ないと思いますが、付与される「Jデポ」は、請求と相殺できるため使い道に悩まなくていいのも嬉しいポイントです。1年間の下積みに耐えられる方は、こちらのほうが使い勝手が良いでしょう。

　クレジットカード業界は目まぐるしくトップが入れ替わる世界ですが、コロコロと使うカードを変えてしまうと、小額だけ貯まったポイントの使い道に困り、結局あまり必要のないものを購入してしまって本末転倒になりかねません。

　改悪の可能性の少ないカードと長く付き合っていくのも、ひとつの手ではないでしょうか。

＜TEXT／山野祐介＞