近鉄の新型特急『ひのとり』、高級感あるプレミアム車両が目玉
カフェスポット:鉄道車両の将来を占う
プレミアム車両のデッキには、レギュラー車両の乗客でも利用できるカフェスポットがある。
用意されるのは、AGFの「煎」という“和風のコーヒー”。近鉄によると、伊勢志摩サミット(2016年5月26・27日)で、海外向けのプレスセンターに提供されたという。コーヒーサーバーを使用しているので、本格的な挽きたてのコーヒーが1杯200円で楽しめる。無論、砂糖やミルクなども用意されている。
また、お湯が無料で提供されるほか、隣には菓子類用の販売機もある。どちらもコインのみ対応のため、千円札専用の両替機が設置されている。将来は交通系ICカード対応の販売機導入に期待したいところ。
なお、名阪特急は2020年3月8日(日)をもって車内販売を終了する。『ひのとり』のカフェスポットは、“省力化車内販売”のモデルケースといえよう。
レギュラー車両:テーブルとコンセントも設置
中間車はすべてレギュラー車両で、シートピッチは1,160ミリ。『アーバンライナー』のデラックスカー、レギュラーカーに比べ110ミリ広い。こちらもバックシェルと背面フック(2か所)つき。さらに鉄道車両のバックシェルでは初めて背面テーブル、カップホルダーを設けた。
レギュラーシートは、リクライニングすると座面もスライドするもので、足がラクに伸ばせるほか、フットレスト(靴を脱いでから使う)を設けた。ひじかけの外側にテーブルとコンセントを備えている。
6両車の4号車、8両車の6号車には車椅子対応席、近鉄特急車初の車椅子スペースを設けている。これにより、車椅子利用は2台分まで対応できる。
近鉄では2020年2月1日(土)より、我が国では初めて特急の車椅子対応席を近鉄ホームページの「インターネット予約・発売サービス」にて発売しており、利用しやすい環境を整えている。