痴漢に遭った女性に駅員が発した「まさかの一言」。OL3人の被害体験談
特定できなくても駅員に状況を説明
愛美さんは痴漢被害を訴えることができなかったそうですが、被害届を出すことでさらなる不快を与えられるケースもあるようです。続いては、毎日のように痴漢に遭っていたという石川七海さん(仮名・27歳)のエピソードです。
「入社したばかりの頃は、おとなしそうな見た目が災いしたのか、毎日のように痴漢に遭っていました。通勤時間は40分程でしたが、混雑することで有名な路線でした」
「痴漢の撲滅」に貢献したいという正義感があってか、毎回痴漢は報告していたという七海さん。とはいえ、一口に痴漢被害と言っても、状況は様々。加害者特定できていたら腕を掴んで一緒に降ろしたときもありましたが、特定できない場合は現場の状況を駅員に説明していたそうです。
「問題だったのは、報告すると聴取に時間がかかること。半日から、長い場合は丸1日時間を取られました。数年前のことなので、今は少し違うかもしれませんが……。その上、加害者を突き出してDNA・繊維鑑定をしても結局は証拠不十分で、検挙には至りませんでした」
聞きたくなかった駅員の一言
痴漢に遭うたびに報告するとなると、何度も会社に遅刻することになりますよね?
「はい。毎度遅刻や半休の連絡をするのは、心苦しかったです。同じ部署の人にも、本当に痴漢に遭っているのか怪しまれました。しびれを切らして、駅員にもっと早く対応してもらえないかと頼んだら、面倒臭そうな顔で『じゃあ痴漢されても、我慢すればいいじゃないですか』と言われたんです」
痴漢を撲滅しようと気持ちが燃えていた分、受けたショックはすごく大きかったとか……。それからは駅員も警察も、根本的には味方になってくれないと諦め、より自己防衛力を高めなければ、と痛感。通勤をピークタイムからズラしたり、女性専用車両に乗ったりと、地道な対策をしているそうです。