GUの2900円・合成皮革靴、仕事ではいて大丈夫かプロが検証
GUで見掛けるドレスシューズ。そのラインナップは「アクティブスマートシューズ」シリーズと呼ばれ、アッパーソールの質感は、合成皮革のレベルを超えています。
特に、黒いUチップ型は税抜き2990円。お求めやすい値段に対して、商品のレベルは秀逸だとショップで見掛けた時に感じました。
寄せられた顧客の声を基に商品開発を行うプロジェクト「GU SHOES LAB」の第1弾として「改良が加えられた」という噂を聞きつけ、ビジネスシーンで使えるのか検証してみました。『真似するだけで印象が劇的によくなる 38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)の著者がお伝えします。
6型のうち、ビジネスに活かせるのは2型だけ
「低反発のクッション性」「しなり」「撥水効果」「抗菌防臭」「軽量ソール」という5つの機能性が盛り込まれている「アクティブスマートシューズ」。全6種類の型がありますが、ビジネスシーンで使う場合、選択肢は2種類に絞られます。
それはプレーントゥの形をした「ダービーシューズ」と「Uチップシューズ」です。ダービーシューズとは、トゥ(つま先)の形を意味する訳ではなく、いわゆる外羽根を意味します。この形状は、紐を通すパーツが拡がるので、着脱や調整がしやすいことが特徴です。
ビジネスシューズの定番のつま先の形と言えば、横に一文字が入った「ストレートチップ」や「プレーントゥ」が挙がります。そういう意味では、プレーントゥ型のダービーシューズが最適に感じられますが、私は黒いUチップを選びました。
黒のUチップを選んだ理由とは
甲からつま先に掛けて「モカシン縫い」と呼ばれるステッチが施されたUチップシューズ。もともとノルウェーの漁師が履いていた靴がルーツとされています。ところが、世界各国その用途は様々で、特に日本ではビジネスシューズとして扱われてきました。
つまりUチップの由来を考えれば、幅広い用途で使える汎用性があるはずなので、スーツからカジュアルまで対応できると考えたからです。
黒のUチップを選んだもうひとつの理由は、プレーントゥ以上に、合成皮革っぽさが分かりにくいからです。パーツが細切れに縫い付けてあるUチップだからこそ、ひとつのパーツが大きいプレーントゥより、質感が認識しづらいのです。ただし茶色は色の濃淡が加わるため、ムラの質感が難しい……。今回はそれも踏まえて黒をチョイスしました。
ところが半日程度履きこんでみると、履きシワが気になってきました。どんな革靴でも起こることですが、黒い表面に薄っすら白っぽく入る感じが、合皮特有のシワの雰囲気に見えてしまったのです。