東出昌大の不倫降板「CM違約金の金額」はどう決まる?
支払うべきは損害額か? 定められた金額か
――東出さんがCM出演している住宅メーカーが「損害を調査中」というニュースが流れました。調査の結果、算定された損害額を支払うのか、それともあらかじめ契約で定めていた金額を支払うのかどちらでしょうか?
後藤:契約する際、契約違反の場合に賠償すべき損害賠償額があらかじめ定められていれば、原則としてこの金額を払えばこと足りることになります。
これを法律上、「損害賠償額の予定」といい、実際の損害額の算定・立証をする手間が省けるメリットがあります。ただ、実際に発生した損害が予定額以上だった場合でも、その予定額以上の損害を請求できないので、企業側にとってはリスクの大きい契約方法でもあります。
そのため、通常の契約においては「損害賠償額の予定」をせず、実際にスポンサー企業やテレビ局が被った損害を算出して、その金額を請求するのが一般的な流れです。
――実際の損害額を払う可能性が高いのですね。ところでタレントが企業側に支払うお金の種類として、「違約金」と「損害賠償金」という言葉を見かけますが、この2つにはどのような違いがあるのですか?
後藤:基本的には同じですが、先述した「損害賠償額の予定」をした金額のほうを「違約金」というのが一般的です。違約金ならその予定額以上の損害賠償を請求できません。
大きすぎた「軽率な行動」の代償
契約内容は当事者間にしかわからない以上、私たちがニュースでよく目にする「違約金〇億円」はあくまで推測に過ぎないのですね。
今回の不倫報道は、過去に起きた他のタレントの不倫報道でも、特に過熱している印象を受けます。3年にもおよぶ不倫期間、妻である杏さんが妊娠中で、唐田さんが当時未成年でSNSに不倫をにおわせる投稿がいくつもあったことなど、世間の反感を買う事実いくつもあったことが要因かもしれません。
それだけに、東出さんをCMに起用した会社は、企業イメージを大きく損なってしまったことは否定できません。相当な金額の損害賠償金を支払わなければならないのは容易に推測できます。
東出さんと唐田さんの軽率な行動の代償はあまりにも大きいと言うべきでしょう。
<TEXT/林加奈>