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「通勤電車でガチナンパ」する男たち。女性たちが体験告白

学び

忘れ物と思いきや…「謎の小さな紙」

 最後は、広告代理店に勤務している広瀬美奈子さん(仮名/29歳)。数年前に、巧妙な「電車ナンパ」に引っかかってしまったそうです。

「その時は、彼氏とLINEで別れ話をしたばかりで、ムシャクシャしていました。会社からの帰り道、どうしてもやりきれなくて、このまま1杯飲みたいなと、最寄りの駅で降りたんです。そうしたらサラリーマンっぽいイケメンに『忘れ物ですよ!』って声をかけられたんです」

 美奈子さんは「ありがとうございます」と言い、その“忘れ物”を受け取りかけます。しかし――。

「彼が持ってきたのは、折りたたまれた小さな紙で、まったく身に覚えのない代物でした。私が『違います、私のじゃないです』と言ったら、ひるまずに『読んでください、お願いします!』と。開いてみたら、なんと『一目惚れしました』と連絡先が書いてあったんです(笑)」

通勤電車

何度かデートするも行動に違和感

 直接言えばいいのに、やたら手が込んでますね。そう本人に聞くと「確かに」と笑いながら答えます。

「ビックリしましたが、結構タイプだったので嬉しかったですね。当時は彼氏とも上手くいってなかったので、そのまま『飲みに行きませんか!?』と自分から誘い、駅のそばの居酒屋へ一緒に飲みに行きました」

 たまたま2人が同い年だったため、すぐに打ち解け、「いい感じの雰囲気になった」という美奈子さん。2時間ほど飲んだあと、再会の約束をして、その日は別れたそうです。しかし、すぐにキツいしっぺ返しをくらいます。

「既婚者でした。それから何度かデートしましたが、いつも平日の夜だったので、おかしいなと思っていたんです。それで、ある日、本人に直接、問い詰めたらアッサリ吐きましたね。うすうす怪しいと思っていましたが、一目惚れの言葉に、その気になってしまいました」

 まさか既婚者が、そんな情熱的なナンパをしてくるとは思いませんよね。それ以来、美奈子さんは恋愛に対して慎重になっているようです。街中でナンパしてくる男性なんて、そんなもの。女性の皆さんも気をつけてくださいね。

特集・私の“痛勤ラッシュ”レポート

<取材・文/白戸ミフル イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

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