仕事の報告もすべてLINEでしてくる…メールしない20代男子の心理
恥ずかしいから他人には聞けない
さすがにこのままではまずいと思った元木さんは、会議室にGさんを呼び出してLINEの使い方について改めて注意をしました。
「何度も注意していることですし、なぜ直してくれないのかと聞きましたが、初めのうちは要領を得ない感じで……。少し強めに言ったとき、Gさんが少しイラっとしたのか遮るように話し始めたんです」
Gさんは慣れているLINEが一番早く連絡や報告ができるため、ほかの方法は時間の無駄だと反論してきたのです。
そこで元木さんは、LINEでの連絡は会社のコンプライアンスにかかわるのもで、LINEで扱っていることが知られたら減給や最悪の場合クビの対象になる可能性があることを伝えました。
「その話をしたら、ようやくGさんが『メールやチャットを使ったことが今までなかったため、使い方に自信がなかった。今さら他人に聞くのも恥ずかしかった』と本当の理由を話してくれたんです」
プライベートなことはLINEで!
その後、元木さんはGさんにマンツーマンでチャットやメールのマナーや使い方を教え、ようやくLINEでの連絡をやめてくれました。しかしチャットを覚えたGさんは、また少し元木さんを困らせることに。
「チャットのやり方を覚えたら、今度はプライベートなことまでチャットしてくるようになってしまったんですよね。だから今度は『プライベートなことはLINEで!』と注意することになってしまいました(笑)」
それに関してはすぐに気が付いて直してくれたGさん。今ではLINEもチャットもメールもきちんと使いこなしてくれているそう。
「Gさんのように、人に聞くのが恥ずかしい、知らないことを知られるのが怖いという人は多分たくさんいますよね。部下を指導する立場として、それは覚えておかないといけないなと感じた出来事でした」
<TEXT/つる>
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