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相鉄・JR直通線がついに開業。出発式に大勢の人が詰めかける

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相鉄・JR直通線開業記念出発式

 5時18分、ホームの7号車のりばで、相鉄・JR直通線開業記念出発式を開始。まずは相鉄の千原広司社長のごあいさつから始まる。事前に配布された資料でコメントが掲載されているので、全文御紹介しよう。

相鉄・JR直通線

あいさつ文を読み上げる千原社長(写真右側)

「皆様のおかげをもちまして、念願の相鉄・JR相互直通運転の開業を迎えることができました。これまで御尽力いただいたすべての皆様に、心より感謝を申し上げます。

 このたびの直通線開業により、沿線地域の交通ネットワークが大きく強化され、都心までのアクセスが格段に向上いたします。沿線の皆様の生活が変わり、地域社会の発展につながるものと確信しております。沿線の皆様には、この相互直通によるメリットを十二分に感じていただきたいと思います。

 一方、都心にお住まいの方々には、『相鉄線沿線』を知っていただく大きな機会となります。開業後は、ぜひ直通線を御利用いただき、『相鉄線沿線』に足をお運びいただきたいと存じます。

 そして、これから出発する1番列車には、皆様の思いと、これからの希望を乗せて、新宿駅まで走り抜けてほしいと願っております。これからも相模鉄道は、交通事業者として『安全・安心』を追求し、JR東日本様としっかり手を携え、安全かつ正確な鉄道運行に努めてまいります」

相鉄・JR直通線

テープカット前のフォトセッション

 あいさつのあと、五十嵐徹海老名駅長、千原社長、JR東日本廣川隆横浜支社長、内野優海老名市長によるテープカットが行なわれる。レッドカーペットの左端に相鉄キャラクターのそうにゃんが立ち、花を添える。

相鉄・JR直通線

登壇者が全員集まり、フォトセッションが行なわれた

 テープカット後、相鉄・JR直通線の1番列車となる特急(羽沢横浜国大から各駅停車)新宿行きに乗務する馬場貴史指導運転士、戸井田信宏車掌に花束が贈呈され、あとは入線を待つのみ。そのあいだ、そうにゃん見たさ、撮りたさに乗客が集まりだし、なかにはそうにゃんのうちわを持つ熱烈な女性の姿もあった。

12000系第4編成が“初陣”に登場

相鉄・JR直通線

相鉄・JR直通線の1番列車が入線

 5時37分、特急(羽沢横浜国大から各駅停車)新宿行きが2番線に入線。この日に限り、普段より速度を落としてホームに滑り込む。

 晴れ舞台に起用されたのは、12000系第4編成。相鉄広報によると、12000系はすべて新宿までの運転で、新宿以遠の列車はすべてE233系7000番代が充当されるという。

 ほどなく乗降用ドアが開くと、出発式が開催されている7号車に乗客が集中し、スマホやカメラを持ち、五十嵐駅長とそうにゃんの出発合図を待っている様子だ。車内の熱気を象徴するかのごとく、寒いのに側窓を開けて撮影を待つ乗客の姿もあった。

「出発進行」

 五十嵐駅長が発し、そうにゃんとともに右腕を高々とあげると、「ピポーン、ピポーン、ピポーン」のドアチャイムとともに乗降用ドアが閉まり、定刻通り5時43分に発車。万雷の拍手が贈られ、特急(羽沢横浜国大から各駅停車)新宿行きは“花の都、大東京”を目指す。

相鉄・JR直通線

千原社長は相鉄・JR直通線の初陣をしっかり見届けた

【取材協力:相模鉄道、相鉄ビジネスサービス】

<取材・文・撮影/岸田法眼>

レイルウェイ・ライター。「Yahoo! セカンドライフ」の選抜サポーターに抜擢され、2007年にライターデビュー。以降、ムック『鉄道のテクノロジー』(三栄書房)『鉄道ファン』(交友社)や、ウェブサイト「WEBRONZA」(朝日新聞社)などに執筆。また、好角家の側面を持つ。著書に『波瀾万丈の車両』『東武鉄道大追跡』(アルファベータブックス刊)がある

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