忘年会のスピーチで「経営陣を批判」アラサー会社員を待つ地獄
部署解散を待たずして地方の営業所に左遷
その年の秋にはすべての取引を停止し、事業部は解散。社内では「あのスピーチが社長や幹部を激怒させ、事業と部署の寿命を縮めた」と噂になったとか。
「前から撤退の話は出ていたのですが、そんなタイミングでの経営陣批判ですからね。当時、私がいた営業部の上司が話していましたが『あれで社長が事業停止の考えに一気に傾き、存続を訴えていた一部の専務たちもサジを投げてしまった』と言ってました。だから、引き金となったのあの年の忘年会は、事業をひとつ潰したとして社内では伝説になっています」
肩身が狭くなり「事件」の3年後に退社
ちなみに気になるのは、スピーチで会社批判をしたNさん。彼はその後どうなったのでしょう?
「部署がなくなる半年ほど前に地方の営業所に飛ばされました。どう考えても左遷ででしょうね(笑)。部署消滅の翌年、別の新プロジェクトを立ち上げることになり、解散した部署の社員たちが何人も参加することになったのですが、Nさんは蚊帳(かや)の外。
それどころか本社の忘年会に参加していない地方の支社や営業所の人にも噂で彼のことは知れ渡っていたみたいで、ずいぶん肩身の狭い思いをしていたようです。そんな状況に耐えられなかったのか、あの忘年会の3年後には会社を辞めてしまいました」