SNSで広まる「#裏バイト」の罠…犯罪の片棒を担がされることも
稼ぎたいならもっと脱いだらいいのに
関西圏在住の女性・宇井夢香さん(仮名・20歳)もSNS上で募集されていた裏バイトの被害者です。「自宅で手軽にお小遣い稼ぎ」という文言に惹かれたと宇井さんは話します。
「当時学生だった私は『楽にお金が稼ぎたいな』と思い、SNSで見つけた在宅ワークの裏バイトに応募しました。たまたまSNSで知り合った友達に、そのバイトでそこそこ稼いでると教えてもらったので、私もやりたいと紹介してもらったのが始まりです」
宇井さんが始めた裏バイトは“チャットレディ”。男性会員とカメラ越しにコミュニケーションをとるサービスです。当初はしっかりと報酬ももらえて、割のいいバイトだったといいます。しかし……。
信用していた友人に裏切られる…
「最初のうちは、オンラインで会話をするだけでお給料をもらっていたのですが、続けていくと、運営側から段々過激な格好での配信を強制させされるようになりました。紹介されて始めたので我慢して続けましたが、お客さんから『直でデートしてくれ』としつこく迫られるようになってきたんです。そのことを運営に伝えても全然動いてくれなくて……」
運営サイドに不信感を抱いた宇井さんは、チャットレディを辞めると伝えます。すると、バイトを紹介してくれた女性から「自己都合で辞めるようなら今までの配信動画をネットに流してやる」と脅されてしまいます。
「もうびっくりでした。その子を信用していたというのもありますが、運営とグルだったのかなと……。色々考えちゃって精神的に落ちましたね。この件は警察に相談してなんとか解決しましたが、簡単に人を信用するのは危ないなと反省しました」
若者の懐事情に付けこみ、巧妙な手口で違法行為へといざなう「裏バイト」。高額報酬の裏には想像もつかないリスクが潜んでる事を肝に銘じたほうがよさそうです。
<TEXT/小畑マト>