大人気YouTube芸人フワちゃんに聞くデビュー秘話。夢は『イッテQ!』出演!
惹きつける動画のコツは“15秒に1回オチる”を意識
周囲の支えもあり、チャンネル登録者数は開設1年半で40万人超に。TVの露出も増えたことで再生回数も伸びており、チャンネル収入が安定。借金は完済し、実家も出てひとり暮らしを始められた。
「でも、月収は同世代のOLさん程度ですよ。私は動画アップ数が少なくて、10日に1本くらい。毎日動画を上げたほうがお金になるんだけど、私は自分の動画を見て『最高ゥ!』って言いたくて効果音から、サムネイルの表示画像の配色まで編集にこだわりすぎちゃう。一日中編集をやっている日もあります(笑)」
自分が大好き、と自他ともに認めるフワちゃん。ロケの多くをスマートフォンを片手に自撮りでこなすが、ハイテンションで絡む芸風にもかかわらず、トラブルはない。
「ダメな空気はすぐわかります。間違えても『すいませぇ~ん』って2オクターブぐらい高い声で謝るから大丈夫。日本テレビの『ウチのガヤがすみません!』の収録の時、長嶋一茂さんに休憩中もずっとタメ口で喋っていたら『キミはさっきから何なんだ!』って怒られちゃったんだけど『ゴメンなさぁ~い』って謝った。この前、別の現場で会ったら『こないだありがとねー』って言ってたから、たぶん許してくれている(笑)」
周囲から芸人を辞めユーチューバーになったと思われていた状況からTVに出演できているのは、動画制作でスキルを磨けたおかげだと、フワちゃんは考えている。
「ネット世代の若いコは“ストーリー”やTikTokの影響で15秒でオチがくる短い動画に馴染んでいるから、長いと飽きてしまう。だから、私はいつも“15秒に1回オチる”のを意識して動画を作ってきました。ロケでトークもキャラも磨けたし、もともとTVに出たくて芸人を目指していたから、YouTubeにはマジ感謝です」
新世代芸人フワちゃんの夢
TV出演が増え忙しい毎日だが、打ち合わせ場所はおしゃれなカフェにするなど、自分が“アガる”ための努力は惜しまない。
「ネタは友達の放送作家と一緒に考えるんですけど、大好きなタピオカ飲みながらしたり、『今日の打ち合わせ楽しみ~♪』ってアガる要素を盛り込んでいます。嫌なことがあっても明るく『最悪ゥ~!』って言って、『痛いの痛いの飛んでけ~!』みたいに体の中から嫌なことを吹き飛ばしちゃうのもアリ。おじさんたちもマネしてくれたら嬉しい!」
そんなフワちゃんの夢はTVを飛び越した先にあった。
「TVの目標はまず『世界の果てまでイッテQ』に出演。もっとブレイクしたら、いずれは海外に住みたい。だってYouTubeはどこに住んでいても投稿・配信ができるから。国はね~……毎日タンクトップでいたいから、暖かいところが最高ッ!」
国やメディアの枠を超えた、新世代芸人の活躍に今後も期待!
【フワちゃん】
’93年生まれ、26歳。チャンネル開設から約1年半で登録者数40万人超えの人気を誇るYouTube芸人。CM『CHINTAI』、TV『ウチのガヤがすみません!』(日本テレビ)などネットを飛び出し活躍中
YouTubeチャンネルの動画ではハイテンションがたまらない海外現地リポートや、「渋谷にいるヤバそうな奴に職業聞いてみた結果」などスリリングなもの、さらには先に芸人からユーチューバーに転身したカジサックとのコラボもある。
<取材・文/塩野芽生子 撮影/長谷英史>