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東大卒23歳は、なぜ「女性バイト求人の宣伝トラック」運転手に就職したのか

学び

「その高学歴、活かせていますか?」

 高校から勤勉家で、勉強が好きだったからという理由で東大に入ることができたという超人に、その言葉を聞いたとき、驚きの言葉が帰ってきました。

趣味が高じて、東大にストレート合格

東京大学 安田講堂

東京大学安田講堂 photo by Daniel Rubio CC BY 2.0

 高校まで、ずっと勉強が趣味だったという相田マサキ(仮名・23歳)さん。その「趣味」が高じて、ストレートで東大に受かったという実力者です。

「東大を目指したのは、高校の勉強の評価基準が単純で、それが性に合っていたから。答えの決まったテストで満点を取れば、高評価される。それが楽しかったので、割と受験も楽しんでいました」

 無事ストレートで東大に合格した相田さん。しかし、大学の勉強はあまり楽しめなかったとか。

「教授の話は何が答えなのかよくわからないし、そもそも話を聞いて納得いかないようなことでも、テストでは教授の勝手な考えが答えになり、それで評価される。なんだか気持ち悪くて、高校ほど勉強を楽しめなくなりました。評価されるべきポイントはわかっていたので、単位を落としたりはしませんでしたが」

運転手バイトを繰り返して決めた「内定先」

ウーバーイーツ

Uber Eats bike photo by Negotin8

 ぼんやりした表情で話す相田さんですが、運転免許を取ったことで人生が変わります。

「そんなときに、運転免許を取りに夏合宿に行きました。何もしていないと何か考え事をしてしまうのが癖でしたが、運転の最中は運転に集中できるので、気持ちよくて。それから、運転がすごく好きになったんです。

 バイトも「ウーバーイーツ」宅配や宅配便など、運転できるものをいろいろやりました。その中でも、一番性に合っていたのが、21歳のときから始めたトラック運転でした」

 トラックといっても、相田さんが選んだのは長距離ではなくて、都内を走る宣伝トラックでした。

「一度聴いたら忘れられない系の、風俗やホストの求人、バースデーイベントなどを宣伝するトラックです。永遠に渋谷から新宿あたりをグルグル回るんですけど、これがすごく楽しかったんです。それで、気づいたらそのまま、そのトラックの運転手として、正社員になっていました」

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