休日出勤を強要する上司。窮地を救った意外な人物とは!?
アルバイト従業員を多く抱える接客業などの場合、困るのは当日になっての急な欠勤。
なかには休日なのに「悪いんだけど、今日出てくれないかな?」と出勤要請の連絡を受けた経験のある人も多いのではないでしょうか?
「休日出勤はお願いではなく決定事項」
「私の職場もそんなことが日常茶飯時です。ひどいときなんか休日出勤が重なって、休みが月に3日しかなかったときもありました」
そう振り返るのは、パチンコチェーンに勤める関口徹さん(仮名・27歳)。以前、配属されていた店舗では、休日なのに欠勤者が出ると上司である主任はいつも関口さんを頼ってきたとか。
「そう言えば聞こえはいいですけど、実際には命令でした。しかも、朝7時に電話が来て、『急だけど今日の早番(9時から)、シフト入れといたから』なんてことが当たり前のようにある。こちらの都合なんて聞こうともしませんし、『せっかくの休日にスマンな』の一言すらない。正直、コイツ(主任)さえいなけばと何度思ったことか(笑)。
一度、本当に用事があって断ったことがあるんですけど、翌日出社すると報告書を提出しても『字が小さすぎる!』とか理不尽な理由で何度も書き直しされたり、仕事が終わる直前に大量の雑務を押し付けるなどの嫌がらせもされました。それでこんな目に遭うくらいならと無理してでも休日出勤に応じていたんです」
それでも給料が良かったため、なんとか辞めずに踏みとどまることができたといいます。休日出勤の要請は相変わらずよく来ていましたが、社内では早ければ30歳前後に店長に昇進する者もいて、「今に見てろよ……」と思いながら主任のパワハラに耐えていたそうです。
飲酒中でも「気合で酔いを醒ませ!」
でも、そんな2人の関係を一変させる出来事が起きたといいます。
「珍しく週末に休みが取れて、友人たちと日帰りキャンプに来ていたときのことです。ちょうどお昼前にバーベキューの準備をしていたら電話が鳴り、スマホの画面を見ると主任でした。この時点で察しはついていましたが電話に出ると案の定、休日出勤の呼び出し。『夕方からの遅番のバイトが1人来れなくなったから代わりに入ってくれ』というものでした」
ちなみにこの日はすでに缶ビールを何本も飲んでいたため、郊外のキャンプ場に来ていることと合わせて事情を説明。ところが、主任は「今から戻ってくれば間に合うだろ?」と考慮すらしてくれませんでした。
「アルコールについても『大量に水飲んで、あとは気合で酔いを醒ませ!』ですからね。途中からはハンズフリーにして一緒にいた友人たちにも聞いてもらってたんですけど、みんなドン引きしていました(苦笑)」
すると、友人の1人が関口さんの代わりに「ちょっといいでしょうか?」と主任に話しかけます。「えっ、誰?」と動揺する相手に友人は、「お世話になっております。本社総務部の○○です」と所属部署を名乗って挨拶。
この友人は関口さんと同じパチンコチェーンの同僚だったのです。