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CBCテレビ、ディズニー…炎上対応に見る「企業ツイート」の難しさ

ビジネス

楽天トラベル:突然の不適切な投稿で炎上

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楽天クリムゾンハウス(本社)※楽天公式サイトより https://corp.rakuten.co.jp/about/map/

 楽天が運営する「楽天トラベル」。その公式アカウント(@RakutenTravel)が2015年9月18日、シンガーソングライター・柴田淳さんのアカウントに対して、「ぶさいく」とリプライ。すぐさま3000超RT(リツイート)されるなど大きな話題になった。

 明らかに不適切な投稿であったため、ツイッター上では「担当がアカウントを間違えたのでは?」「乗っ取りなどのトラブルがあったのではないか」などの憶測が飛んだ。

 この件を受けて、楽天トラベルはすぐさま問題のリプライを削除し、ツイッター上で柴田さんに謝罪。また、「当該のツイートは弊社の見解を示すものではございません」とコメント。アカウントは削除されたが、現在もなぜこのようなツイートが発生したのか調査中だという。

リクルート:ちょっとした冗談のつもりが…

 リクルートが運営する不動産・住宅などに関する情報サイト「suumo(スーモ)」の公式アカウント(@suumo)は、CMでもお馴染みのキャラクター「スーモ」がツイートしているという設定の親しみやすさで、フォロワー数も9万3000を超えるなど人気を博している。

 しかし、2014年4月14日に「社畜さんいわく 残業のことを『二次会』っていうんだって♪ そう言うとなんか凄く楽しそうな感じがするねっ 二次会頑張って!ぼくはもう寝るよ~ おやスーモ」とツイートすると、「企業アカウントなのに社畜は不適切」「残業している人を馬鹿にしている」と炎上。

 スーモアカウントは翌日、投稿を削除し、「投稿内容の不適切な表現により、ご不快な思いをおかけしました」と謝罪した。本人は、顧客とのコミュニケーションを図るためのちょっとしたブラックジョークのつもりだったのかもしれないが、少し言葉を間違えれば炎上に至ってしまうようだ。

書泉グランテ:政治的な商品を宣伝したら

書泉グランデ

神田神保町の書泉グランデ

 千代田区神田神保町の大型書店、書泉グランデ公式アカウント(@shosengnd)は2014年9月23日、反韓活動をしている政治活動家・桜井誠氏の新刊『大嫌韓時代』(青林堂)の宣伝で炎上した。

「隣国が嫌いな方、なぜ嫌われているのか気になる方や、植民地支配、戦勝国気取り、領土問題、反日、それらについて疑問をお持ちの方にオススメです」と、嫌韓本を薦める投稿が、排外主義を煽っておりヘイトスピーチに繋がるとして多くの批判を浴びたのだ。

 書泉グランデは3日後に、この投稿を削除。公式サイトにて「新刊書籍のご紹介をさせて頂いた際に、特定の主張を支持するかのような表現がありましたことは、様々な思想を扱う知識の場である一書店として、決してあってはならないことと考え深く反省しております」と謝罪文を発表した。

 商品やコンテンツ自体が極端な政治性を持っている場合、それをプロモーションする活動も批判を浴びる恐れがある。一方で「嫌韓本嫌いだけど、これはこれで言論弾圧だよ」という声もあり、誤解を避けるツイートをする難しさが窺える。

<TEXT/茂木響平>

ライター・イベンター。大学のお水飲み比べサークル会長。現在、上智大学4年生。面白そうな場所に顔を出していたら、なりゆきでライターに。興味分野はネット・大学・歴史・サブカルチャーなど。Twitter:@mogilongsleeper

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