サイゼリヤ、メニューを大改定。700円“高級”パスタetc.を実食した
株式会社サイゼリヤは7月10日、夏のグランドメニュー改定を行った。サイゼリヤではこれまでも、年4回のメニュー改定を行っているが、今回はとりわけ大きく刷新された印象だ。
7月10日、週に1回は必ずサイゼリヤに行く月もある記者が、実際にメニュー改定で登場した新商品を実食してきた。
業績右下がりのサイゼリヤは、客単価の上昇が鍵
サイゼリヤでは全面禁煙化などの影響から客数は2017年12月から18か月連続で減少。既存店の売上高も13か月連続で前年割れしている。
このような背景から昨年12月の冬メニューからは、客単価の向上を狙い、単品メニューに加えるトッピングやサイドメニューを拡充しており、今回のメニュー改定も客単価上昇を踏まえたものと考えられる。
メニュー改定でとりわけ目立ったのが、サラダメニューの最低価格が50円上昇したこと。また、パスタに700円に迫る“スペシャルメニュー”が誕生したことだ。
サラダは最低価格が50円アップ
サラダには新たに3つの新メニューと、Lサイズサラダが加わった。
8日に発表されたグランドメニュー改定のプレスリリースによれば、Lサイズサラダを加えた経緯として「お客様の選びやすさ、利用しやすさを向上する目的で、お得なLサイズを導入しました」と説明されている。
また旧メニューの、「やわらかチキンのサラダ」「イタリアンサラダ」「わかめサラダ」(各299円)に対応する新メニュー、「彩りイタリアンサラダ」「チキンとブロッコリーのサラダ」「わかめとオクラのサラダ」(レギュラーサイズ・各349円)が加わり、サラダの最低価格は50円の値上がりとなった。
新しいサラダには全メニューにコンカッセ(野菜を細かく刻んだトッピング)が、また旧メニューに対応するサラダにはそれぞれ1品、トッピングが追加されており、旧メニューに比べてボリュームが増している印象だ。
この値上がりについて、飲食関係者は「サラダはものによるが、基本的に原価率が高くなる。50円の値上がりといっても、メニューで使用されているルッコラやコンカッセ(野菜を粗く刻んだもの)は単価が高めなので、コストパフォーマンスの良さに変わりはない」と語る。
サラダメニューを軸に、原価率を据え置きながら客単価を上げる狙いがあると考えられる。