「ダイエット目的だった」女子キックの新星が語る、デビューのきっかけ
今も週休2日でジムの仕事をしている
――それってプロ選手として、自分の練習もやりながらですよね。 かなり多忙な毎日じゃないですか?
小林:仕事に関しては、週休2日制なんですけど、ジムの仕事をしながら自分の練習時間を確保するのは限界があるので、今は休みの日もジムに来て練習してます。だから基本は週7ペースでこのNEXT LEVELにいますよ(笑)。
――すごいなあ。
小林:このサイクルに慣れるまではたいへんでした。だけど、お仕事しながら練習させてもらえる環境って、実はすっごく恵まれているんです。他の先輩方は、朝から夜まで仕事をしてから、その足でジムに来てハードな練習をこなしてますからね。
プロになってからの試合は「克己心」
――でも、スパーリングとかすると顔面を殴られたり、体を蹴られたりするわけですよね。キックを始めた頃は、打撃に対する恐怖を感じたりしませんでしたか。
小林:逆です。練習も試合も本当に楽しくてしょうがなかった(笑)。唯一嫌だったのは、プロテクターが煩わしくて。足に付けているすね当てもそうですけど、ヘッドギアも重くて前が見えづらいから「邪魔だなあ。これなしでやりたい」って、アマチュアの頃はずっと思ってました。
それで、プロになってから2戦目か3戦目で、田嶋はる選手という大ベテランの方とKNOCK OUTで試合をすることが決まって。その時はすごくドキドキしたというか、格上の有名選手というのもあって、初めて恐怖心のようなものを感じた気がしました。
――その試合は初戦がドローで、再戦して見事判定勝利をもぎ取りましたよね。
小林:結局、格闘技って最後は自分との戦いなんだと思うんです。だから相手がどうこうではなくて、まずは自分自身に打ち勝たないといけない。だから「克己心」が必要不可欠というか、最初から自分に負けているようでは、計量もクリアできないし、普段の練習にだって身が入らないと思います。もしも自分に負けてしまったら、当然リングには上がれません。