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ベンチャー企業「社員第1号」の本音。入社はアリ?親の反応、給料は?

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 貴重な「新卒カード」をどう切るかは、今も昔も就活生が頭を悩ますところだ。とりわけ「大手企業」か「ベンチャー企業」のどちらを選択するかは、多くの就活生にとって重要な議題だ。

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※画像はイメージです

 リクルートキャリアの調査によると、2019年5月1日の時点で内定・内々定をもらっている2020年卒業予定の大学生は、前年比8.7ポイント増の51・4%と、売り手の傾向はますます強くなっている。

 そのような風潮のなか、2017年に設立したばかりのシステム開発会社「Cloud Q(クラウドキュー)」に、社員第1号として2019年4月入社したのが岡野隼矢さん(23歳)。まだ2期目の社長1人しかいない会社、正社員のエンジニアとして働く心境を伺った。

情報系の学生でも「ベンチャー志向」は少ない

――スタートアップ企業に新卒で正社員入社というキャリアを歩み始めましたが、似たようなキャリアを選んだ友達はいましたか?

岡野隼矢(以下、岡野):自分ではあまり考えたことないのですが、そんなに珍しいキャリアなんですかね(笑)? 大学ではプログラミングの授業を行うガチガチのIT系の勉強をしていました。

 同学年は80人いたのですが、スタートアップどころか設立年の浅いベンチャー企業に入社した人は、僕の知る限りは一人もいません。やっぱり人気なのは、知名度が高い大手のIT、システム開発会社です。

――岡野さんはそれらの大手企業を受けようと思わなかったのですか?

岡野:一応、「マイナビ」などの就活サイトには登録はしていました。ただ、大学時代に3年ほどインターンシップやアルバイトでお世話になっていた今の会社の社長からスカウトを受けていたので、そちらを選ぶことにしました。なので、実際に就活はしていません。

一般企業に入社するのとはやっぱり違う

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岡野隼矢さん(23)

――社長と2人きりという環境に不安はありませんでしたか?

岡野:大手や一般企業は会社説明や面接を担当する社員さんが入社後に一緒に働かないケースも多いと思います。むしろそのほうが人間関係や雰囲気を分からないまま働き始めるはずなので不安になる気がします。

――まだまだ日本には就職先に「世間体」を気にする人も多いと思いますが、友人や家族の反応は?

岡野:独特な反応はありますね。「社長と合わせて2人しかいない会社に就職するよ!」と伝えたら、友達にはちょっと笑われました(笑)。別に嫌な笑い方ではないので気にしてないですけど。

 あとは、内定報告時には何を言わなかった親からも「もっと別の会社があるんじゃない?」と、最近になって言われるようになりましたね。あまり口を出すタイプの親ではないのですが、やっぱり心配なのかなぁとは思います。

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