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大和ハウス、取締役の賞与2割減。社員からは経営に戸惑いの声も

ビジネス

社員からは“熱湯経営”に戸惑いの声も

daiwa

※大和ハウス工業オフィシャルサイトより

 では、実際に働く人たちはどのように思っているのだろうか。年間2000万人が訪れる企業の口コミ・給与明細サイト「キャリコネ」ユーザーの情報から紹介する。

「経営陣や上司は、創業者精神を引き継いでいるため、“熱湯経営”を維持しようとしている。一方で、総務人事部門からは働き方改革を指示されているので現場はギャップを感じている」(法人営業/20代後半女性/正社員/年収400万円/新卒入社3年未満/投稿時に在職/2018年度に関する口コミ)

 現在、大和ハウスの代表取締役会長兼CEOを務めている樋口武男氏の著書は『熱湯経営』(2007)。タイトルから想像されるように情熱的でストイックな企業哲学が綴られている。“熱湯経営”は今でも大和ハウスの社風として根付いているようだ。

働き方改革の実感は?

 しかし、近年では働き方改革も進められているようで、社内の環境も変化してきていることが見受けられる。続いての口コミでは、そのことが如実に読み取れる内容となっている。

「残業、休日出勤については会社が厳しく取り締まるため、頻繁にはできない。業務の進捗、緊急事態の際には上司と相談することで、残業、休日出勤が行われる。残業時間も月40時間は行かず、35時間を超えた辺りから上司から注意が入る。

 また、四半期に1回は必ずホームホリデーとして有給を使わなくてはならず、取得可否によりボーナスに影響するため、強制的に有給を消化する制度があり、他社から来た人からすれば恵まれているよう。なお、プレミアムフライデーについては、今年度をもって廃止されることとなった」(建築設計 30代前半男性/正社員/年収550万円/新卒入社3年~10年未満/投稿時に在職/2019年度に関する口コミ)

 ひと昔前までの日本企業では、残業や休日出勤が当たり前だったイメージがあるが、そこは熱湯経営の大和ハウスとはいえ時代に合わせた改革が進められているようだ。

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