「ハンドマッサージが得意」と手を揉まれ…。女性記者が語る「私のセクハラ被害」
ある有名人にタクシーで襲われ……会社の反応は?
一方、ある週刊誌の女性記者Bさんは、さらに強烈なセクハラに遭ったことがあるとカミングアウト。
「ある座談会の取材でネタの取れ高がイマイチだったんです。後日、メインだった著名人の一人に再取材をお願いしたところ、今度はネタの取れ高も問題ない。
ご足労の挨拶もそこそこに解散しようと思ったら『タクシーで送ってあげる』と言われました。再取材の負い目もあって断り切れず、しぶしぶ同乗したのですが、車内で『俺と不倫しよう』と耳元でささやかれたり、ハグとか、キスまでされてしまって……」
さすがに「これはヤバい」と思った女性記者は、慌ててタクシーを下車。それにしてもハグやキスの強要は完全にアウトな行為である。会社のフォローはなかったのか。
「もちろん、編集部に戻ってから上司に一部始終を報告しました。けど、『ヒドいね、名前は出せないけどネタとして(記事に)書いてあげようか?』程度の薄い反応しかなかったです。まあ男子校みたいなノリの編集部なんで、何となく予想はしてました」
半ば諦めたようなトーンでそう話す、Bさんであった。
「UFOキャッチャーの不正改造」取材で店長から…
「ネタを取るためなら体を張れ」。ひとむかし前なら、そんな激が飛ぶのは当たり前だったと実話誌系の女性記者Cさんは言う。
「7、8年くらい前だったと思いますが、私がUFOキャッチャーの不正改造について取材していたときのことです。あるゲーセンから取材の許諾をもらったのですが、店長に『俺の愛人になれば全部教えてやる』と迫られました。
当時の上司に相談すると『君はおじさんウケするタイプだ。本当にヤバくなったら逃げていいから、取材はしてこい』という無謀な指示が返って来て、あぜんとしたのを覚えています」
哀しいかな、この女性記者は上司に言われるがまま取材へと向かったそうだ。
「バーのカウンター席でお酒を飲みながら話を聞いていると、私のお尻に何かが当たるんです。最初は気のせいかと思ってましたが、感触的に人の指で突いているのがわかりました。
私の隣はゲーセンの店長しかいませんから犯人は明らかです。もうセクハラというか、完全に痴漢ですよね」
これ以上は無理だと判断し、トイレに行くふりをして現場から退散。無論、肝心のネタも取れず終いだったという。
「#Metoo運動」どこ吹く風ではないが、降り掛かるセクハラにもめげず、若手女性記者たちは今日も特ダネを追って奔走している。
<取材・文/永田明輝>