心の不調「四月病」とは?チェックリストに当てはまる人は要注意
こんにちは、産業医の武神健之です。今回は、この時期にこそ注意してほしい「四月病」という病気と、その対策についてお話しさせていただきます。
四月病とは、五月病と同じく正式な病名ではなく、あくまで俗称です。いわゆるメンタルヘルス不調の正式な病気(うつ病など)の一歩手前に、五月病があるとするならば、四月病は二歩手前的な意味合いと捉えてください。
4月の新生活開始にあたり、新人に限らず、やる気があり余った結果、ストレスを溜め込み、心身の不調を呈する状態が四月病です。
「四月病の疑いがあるか」チェックしよう
新生活が始まり、新しい環境に身を置いた人だけでなく、新たに何か目標を設定したり、周囲に新しい環境・生活を始めた人がいることで、自分の生活にも影響をおよばせてしまい、数々の心身の不調症状が出てくることとも定義できるでしょう。
さっそく、以下のチェックで、「四月病」の疑いがあるかどうかチェックしてみてください。以下で2つ当てはまる人はちょっと注意、3つ以上当てはまる人は要注意です。
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■すぐできる!四月病チェックリスト
□ 4月から新たに目標設定をした
□ 4月から新たな環境になった、なった家族がいる
□ 4月になってからまだ旧友とお茶や遊び、飲み会をしていない
□ 子供時代の遠足の前の日のように、寝るときに翌日のことなど考えて寝付けない。予定よりも早くに目がパッと覚めてしまう
□ 今まではなかったような心身の不調がある
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周囲の影響で四月病になることも!
四月病となる原因は、大きく分けて2つあります。
1つ目は、新生活にストイックに取り込みすぎることで、親しい友人達と疎遠になり、悩み事を相談したり、グチを吐き出したりできる相手がいなくなり、知らぬ間にストレスを溜めてしまうことです。
2つ目は、4月からの新生活に限らず、新年度の開始とばかりに自分への期待値を高く持ちすぎてしまい、新しい習い事や資格取得など、無理に取り込みすぎて、調子を崩してしまうことです。
主な五月病の原因に、新しい環境への適応不全が挙げられますが、四月病の場合、必ずしも当人が新しい環境でなくても起こり得るという点で、より多くの人に注意が必要でしょう。自分の周りの環境云々よりも、ご自身が無意識のうちに原因を作ってしまっていると言えます。