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同じ努力をしても「成功する人」と「失敗する人」の決定的な差

ビジネス

面白くないことはゲーム化・リズム化して

――時期をしっかり見極めてから動くことで、外部の阻害要因は最小限に抑えることができるんですね。

川下:僕はスマホのカレンダーに「禁酒」と書いています。毎日実行できればカレンダーにチェックを入れる。それを続けていると、途中で記録が途絶えちゃうのって嫌でしょ? だから「今日もできた」「今日もできた」という具合に、毎日小さな目標をクリアしていくと、気がついたときにとんでもなく大きな積み重ねになっているんです。

 一種のゲーム感覚ですよ。この目標までいったら自分にご褒美あげようとか、始める前にSNSで宣言するのもアリ。要は、我慢するのではなく、面白くないことはゲーム化・リズム化してしまう。そうすれば、習慣化は難しくありません。

子供が勉強し終わってもノートを片付けない

努力

耳下腺炎のためマスク着用する、たむらさん

――途中経過を楽しみながら進めるのが、習慣化への第一歩ということですね。ルーティンよりも意志の力に頼ってはダメなのでしょうか?

川下:確かに初動は、意志の力が少しだけ必要です。でも、意志の力=ガソリンなんです。燃料があるうちはアクセルをベタ踏みで突っ走れるけど、ガソリンが切れたらそこでストップして動かなくなる。だから最初に“頑張らなくていい設計”ができていないと、結局ガス欠になって失敗してしまうんです。

 それと、行動に伴うたくさんの動詞を因数分解しなきゃダメなんです。例えば、スポーツジムに行くとしましょう。

① 朝起きる
② 身だしなみを整える
③ ジムに出かける
④ ジムでウェアに着替える
⑤ トレーニングする
※6シャワーを浴びて帰宅

 こうなりますよね。もう、これだけでもやらなきゃいけないこと(動詞)がいっぱいあって続かなくなり、そのうち幽霊会員になるのは目に見えてる(笑)。だったら自宅でやれるトレーニングをすればいいんです。⑤以外の動詞が一気に削れて、はるかに長く続くようになります。

――つまりムダな労力を上手にショートカットするのが地雷を踏まないコツということですね。一方で、たむらさんのほうで工夫していることはありますか?

たむら:私の場合、子育て中なので、子どもが勉強し終わっても、特にノートや教科書を片付けはさせないです。むしろ開いたまま寝かせるようにして、いつでもすぐに続きができる状態をキープさせてますよ。

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