就活セクハラの温床「OB訪問マッチングアプリ」。女子学生が体験したキモい手口
大林組社員によるOB訪問わいせつ事件以降、OB訪問がセクハラの温床になっていると話題になっている。では、OB訪問の現場でどんなセクハラ行為が起きているのだろうか。女子学生たちに話を聞いた。
大林組逮捕で明らかに「OB訪問の闇」
就職活動の解禁を前にした2月21日、大手ゼネコン大林組の27歳の男性社員が、警視庁に逮捕された。就職活動の一環としてOB訪問に来た女子学生を自宅に連れ込み、わいせつな行為をした疑いだ。
「2人は就活生と社会人を繋ぐスマホアプリを通じて知り合い、大林組本社近くの喫茶店で会ったそうです。男は手慣れたもので、『事務所で話そう』と近くの自宅マンションに移動し、犯行に及んでいます。常習性を感じさせるその手口から警察は余罪を追及する構えでしたが、3月15日に不起訴処分となりました」(全国紙社会部記者)
初体験の就活に不安を覚える学生心理につけ込むこうしたやり口は、大林組だけの問題なのだろうか。OB訪問におけるセクハラについて緊急調査を実施した。
女子学生の“生の声”を緊急調査
まず、大阪府在住の社会人1年生、内村真希さん(仮名)は就職活動を始めた大学3年生の夏、サークルの先輩経由で紹介されてOB訪問した男性から受けたセクハラについて話してくれた。
「東京の広告代理店で働きたいと考えていた時期に、サークルの2コ上の先輩を通じて、さらに上の先輩(29歳)を紹介してもらいました。最初はメールと電話で仕事や業界の話を聞いていたのですが、東京の友人に会いにいった際、せっかくなのでそのOBに挨拶しにいっちゃったんですよね……」
さすが広告マンらしくトークは抜群。話が盛り上がり、夕食をともにすることに。そして終電後にタクシーで送ってもらう段になって男は豹変したという。
「車内で手を握られ、腰に手を回され、降りるときに抱きしめられました。嫌だったけど、面白かったし、すごい人が先輩にいるという気持ちで、このくらいならいいかと思ってしまいました」
しかし、この一件以来、内村さんはこのOB男性からしつこくつきまとわれることになる。