JR西日本、1億円かけて挑む新快速の「有料座席サービス」
インテリア、客室、デッキにも注目!
・インテリア
インテリアはデッキと客室に分け、パーティーションで仕切っているほか、室内灯も白色から電球色に変え、特別な雰囲気を醸し出している。
・客室
客室は有料エリア(立席不可)で、着席後、Aシート専任の車掌から降車駅を伝えたのち、乗車整理券500円(おとな、こども同額)を購入する。
現金、もしくは交通系ICカードで支払ったあと、シートカバー背面のポケットに乗車整理券を入れ、降車前に抜き取る。
座席は快適な転換クロスシート(一部固定腰掛)から、より快適な背面テーブルつきリクライニングシートに変わり、46席設置。
シートピッチは910ミリから970ミリに広がり、ゆったり過ごせるほか、JR西日本の在来線車両の普通車では初めて、全席にコンセントが設置された。また、無料Wi-Fiサービスも楽しめる。
野洲寄りには荷物スペースが設置され、スーツケースやキャリーバッグなどが置ける。報道公開前、大阪から新快速姫路行きに乗り、加古川発車後、1~8号車をまわってみたら、乗客数人がマナー違反を承知の上なのか、キャリーバッグを通路に置き、半分ふさいでいた。青春18きっぷシーズン外でも旅行客の需要が高いようで、Aシートは旅行者にとっても、“うってつけの車両”と言えよう。
客室で気になったのは、旅客情報案内装置が設置されていないこと。Aシートには専任の車掌が乗務するので、不明な点は遠慮なく尋ねればいいのだろう。営業列車に乗車した際、検証してみたい。
・デッキ
デッキは無料エリアで、客室が満席の際の“立席スペース”としているほか、野洲寄りに設置されているトイレを和式から、車椅子対応の洋式に改造。
併せて、トイレの向かい側をボックスシートから、車椅子&ベビーカースペースに変更された(後述の223系2000番台は、当初から下り方先頭車に、車椅子対応の洋式トイレ、車椅子&ベビーカースペースを設置)。
乗降用ドア付近の床は、滑り止め対策が施されている。
改造車ゆえ、座席と側窓の位置が一致しないところも
今回のAシートは改造車ゆえ、席によっては、使い勝手のいい席、鬼門のような席が存在する。
・向かい合わせにオススメの席
4人家族やグループの向かい合わせ利用は、6・7番席がオススメ。この席は乗降用ドアが撤去されたところに設けられており、簡易コンパートメントのようなひとときが過ごせそう。
・鬼門のような席
下り6番席と上り5番席は、旧戸袋部分に設置されたため、車窓が眺めづらい。しかしながら、車内でオフィスワークをするには、うってつけの席といえるだろう。
また、上りの11番C席は前方に座席がなく、背面のテーブルがないので飲食やパソコン操作がしにくい。